2018年 04月 14日 ( 1 )
セネガル独立に貢献した母たちを描く映画
先日、ダカールにある女性博物館に行ったのだが、そこでとても興味深いドキュメンタリー映画が上映されており、チラ見するだけのはずが、その場でずっと見続けてしまった。途中から見たので全ては見られなかったが、こうやって歴史から女性たちの活躍は消されていくのかと知って愕然とした。

セネガルの歴史、特に植民地から独立する際に、活躍した女性たちがいる。彼女たちは、「男性たちが記述した」歴史の教科書から忘れ去られ、今日まで脚光を浴びることはなかった。脚光を浴びないだけならまだしも、独立後にセネガルを率いた政治家たちから無下にされ、不当な扱いを受けてきた過去がある。この映画は、17名の闘った女性たちを紹介し、本人たちの証言をつなぎ合わせながら物語が進む。



『Les mamans de l’indépendance(独立に貢献した母たち)』
監督:Diabou Bessane
2012年、53分、セネガル


(この動画は途中から止まってしまいます・・)




1950年代、女性たちは、女性と子どもの人権尊重と地位向上のためにUnion des Femmes du Sénégal(UFS:セネガル女性連合)を設立する。当時各地で行われていた独立運動では、最前線でプラカードを掲げながら「即独立!」を訴えており、治安部隊に催涙弾を投げられて、逃げ回ったこともあった。当時のフランスのドゴール大統領がセネガルを訪問した際にも、大統領の目の前で「平等!」を訴えるプラカードを振りかざした。

1958年にベナンで西アフリカのエリート政治家たちが集まって会議が開催されているのだが、この会議のことを調べると、その後各国の大統領など政治の中枢を担うことになる「男性」政治家の参加者しか記述されておらず、参加者の中に勇敢な女性がいたことなど、どこにも記されていない。この会議にセネガルの政治家と共に参加したUFSの代表Rose Basseは、エリート政治家たちが「独立」に向かうことに尻込みしている中、「あなたたちが独立に向かうことに怯えているなら、私たち女性が向かいます!」と男性たちに喝を入れるように発言したそうだ。UFSは、彼女をベナンの会議へ送るための費用を自分たちでなんとか集めて工面している。

かつて存在したセネガルの政党Le Parti africain de l'indépendance(PAI)も、Majmout Diopが作ったかのように歴史には記載されているが、実際は、女性活動家Arame Thioumbé Sambが投獄されることも覚悟で、政党立ち上げのために闘っている。

しかし、独立後、政治家は彼女たちを共産主義者と呼び、平等を訴えることを禁止し、違反したものは投獄するとした。3月8日の女性デーを祝うことを禁止した。政治家は、女性活動家たちが世論を動かすことを危惧し、早い段階での火消しを行った。

これまでこうして人の手によって歴史から消されていた女性たちの活躍を、この映画がしっかり描いてくれている。


以下のサイトから一部引用。
https://www.xibar.net/JOURNEE-INTERNATIONALE-DE-LA-FEMME-LES-MAMANS-DE-L-INDEPENDANCE-DE-DIABOU-BESSANE-Dix-sept-passionarias-sur-une-longue_a47916.html


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by iihanashi-africa | 2018-04-14 07:42 | セネガル | Trackback | Comments(0)