人気ブログランキング | 話題のタグを見る
途上国の子供たちがヨーロッパに買われる
先週の木曜日、チャドのアベシェでこんなニュースがあったのをご存知ですか?

「チャド警察、養子として子供100人超を連れ出そうとした仏人ら逮捕」

インド洋スマトラ沖大地震の際も、孤児を救うためと称した人身売買で、多くがヨーロッパへ連れて行かれることが問題になりました。欧州では、それだけの需要があり、国際養子縁組が盛んです。「子供が欲しくても出来ない夫婦」に養子として送られるのです。私の知っているフランス人で、カンボジアの男の子と女の子を養子に迎えた夫婦がいます。2人の子供はとても愛らしく、素直に育っています。幸せそうです。アンジェリーナ・ジョリーもカンボジア、エチオピア、ベトナムから養子を迎えていますよね。

しかし、このような養子縁組で儲けている人たちもいます。今回のチャドの事件でも、拘束されているフランス人(NGO)は、「孤児や病気の子供たちをフランスに連れて行くつもりだった」と主張しているそうですが、ユニセフは「子供たちの健康状態は良好」だと伝えており、子供たちの中には、家族の元へ帰りたいと泣き出す子もいるといいます。

混乱状況の中では、脆弱な子供たちが搾取に遭いやすくなります。

にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ
にほんブログ村
by iihanashi-africa | 2007-10-29 20:24 | チャド | Trackback | Comments(2)
Commented by iihanashi-africa at 2007-10-30 21:51
この事件、責任問題に発展しています。フランス政府は、今回のこのNGOの行為を違法だと非難しましたが、NGO側は「違法なら何故止めてくれなかったのか」と主張しています。というのも、フランス政府は、NGOがチャドへ出張することを事前に把握していたからです。現地チャドでも、フランス軍がNGOの受け入れの便宜を図ったようです。どうなることやら。

責任はどこにあるのか、そんなことが議論されていますが、肝心の子供たちは現在どうしているのでしょう。
Commented by iihanashi-africa at 2007-10-31 19:24
103人の子供たちは現在、アベシェの孤児院で寝泊りをしており、UNHCRやUNICEF、国際赤十字が、彼らの健康状態をチェックし、身元の聞き取り調査をしているそうです。まだ話せない1歳の子供や、精神的なダメージを受けている子供、調査が怖くて自分の名前や言っていることをころころ変える子供もいるそうですが、大半は孤児ではないことが分かったようです。しかし、子供を手放した親の元へ戻ったところで、十分な愛情を受けて成長するでしょうか。
<< 保養地クブリの溜池 ブルキナファソの米所 >>