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チュニジア南部のリビア産密輸燃料
チュニジア南部を車で走っていると、こういうタンクが積みあがっている場所をよく見かける。チュニジアに限らず、他のアフリカ諸国でもよく見かける風景なので、これが車用の燃料だということはすぐに分かる。密輸燃料のため、価格は安いが、精製レベルが低く、これを利用する車両はエンジンの性能が低下するし、燃費も悪くなり、故障もしやすくなると言われる。ただし、価格は正規のガソリンスタンドの半額、あるいはそれ以下だったりするので、利用する人は多い。

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チュニジア南部の写真のような燃料はリビアから密輸されるらしい。

ご存じの通り、リビアは2011年にカダフィ政権が崩壊して以来、混乱状態にある。首都トリポリを拠点とする国連承認政府と、東部のハフタル率いる国軍LNAが国家を東西に分断しているが、両者とも石油の密輸から大きな収入を得て、戦闘資金や腐敗資金に転用されている。

チュニジアのニュースサイトKapitalisの記事によると、リビアには大規模製油能力がなく、国内需要を補うために石油を原油で輸出し、その収益で精製済み燃料を輸入するバーター方式で燃料を入手しているらしい。再輸入された燃料は補助金付きで国内価格が極めて安いため、密輸の温床となっているそうだ。

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国家石油公社(NOC)は原油輸出の唯一の合法ルートを握っている一方、2021年以降、東部のハフタル勢力との関係が強いArkinoという実質民間の石油輸出会社が台頭し、独自輸出しているそうだ。世界銀行によると、リビアでは年に50億ドル以上の損失が密輸により発生しており、補助金支出も2021-23年で125億ドルまで跳ね上がっているとのこと。2025年1月にバーターシステムが停止されたそうだが、監視体制が弱いため引き続き密輸は横行しているようだ。

燃料を買いにくると、こうして目の細かい網でろ過して販売していた。

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by iihanashi-africa | 2025-06-22 10:34 | チュニジア | Trackback | Comments(2)
Commented by sgmhmmr at 2025-07-13 15:21
道端でポリタンクに入れてガソリンを売ってるなんて危ないなぁ、
現地に行ったら気をつけなきゃ。
(ま、行く予定もないのですが…。)

と思って少し調べて見たら、ディーゼル(いわゆる軽油)なんですね、
ここで取り上げられているのは。
ディーゼルだったら、ガソリンほど危なくないから、まぁいいや。
(何がいいんだかわかりませんが…。)

いや、決して「ガソリン」ではないではないか!
とケチをつけるためにコメントしているのではありません。

しかし、密輸と言ってしまうとすごく悪い感じがしてアレですが、
例えばフェンタニルのそれとは違って、
こちらの方は生活に根差していて、
簡単に断罪できなさそうな気がしますね…。
Commented by iihanashi-africa at 2025-07-13 22:15
>sgmhmmrさん
ご指摘おっしゃる通りなので、「燃料」に修正しました。燃料全般をガソリンと記載してしまっていました。いつも助かります。
サブサハラアフリカでよく見かけるウイスキーの瓶のような容器に入った燃料はどっちだったのだろうと調べたら、瓶の方はどちらもありそうですね。
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