しばらく時間が経ってしまったのだが、那須に行ってきた。
その時に宿泊したお宿がよかったのでご紹介。 板室温泉の大黒屋。 http://www.itamuro-daikokuya.com//season/ 何がよかったって、とっても落ち着いたたたずまいとシンプルだけどセンスを感じる内装とアートなこだわり。そして何よりも、お食事がとてもよかった。 1551年創業の老舗旅館で、昔から湯治場として人気があった。1980年代から現代アートを経営に取り入れた「アートスタイル経営」により現代アートを中核とする旅館経営を行っている。「保養とアートの宿」をつくるということがひとつの指標となり、経営の方向性が見出されているらしい。(オフィシャルサイトとwikipedia情報) 敷地に入る手前に小さな橋があるのだが、渡る時に手前の日本庭園の奥にある宿が目に入り、別世界に入ったような気がする。 水琴亭の囲炉裏を囲んでお茶をいただける。この日は小雨が降っていたので、屋根の下でお庭を見ながら、囲炉裏で炊いた湯で入れたお茶をいただいた。 私たちが訪れた時は、陶芸家安齊賢太氏の作品展が行われていた。曲線と直線のバランスの取れたフォルムが美しく、魅惑的な艶のある漆黒に惹きつけられる。粘土を成形し一度焼いた後に、磁器質の黒土に漆を混ぜたものを塗り、乾燥させては磨きあげるという作業をおよそ10回ほど繰り返し、最後にそれを焼きつけ磨きあげて仕上げているらしい。写真は安齊賢太さんの器に、華道家が花を生けたもの。魅了されて見入ってしまった。窓から光が入っている時もステキだが、夜に少ないライトの下で見るのもステキだった。 このお宿は保養の宿なので、お食事はいい旅館にしては質素に見えるかもしれない。でも一つ一つが美味しく、アユなんかは相棒が「こんなに美味しいアユは食べたことがない」と言ったほど。普段、旅館のお食事は量がありすぎて食べきれず、残してしまって申し訳ない思いをするのだが、ここのお食事は量もちょうどよく全てを美味しくいただけた。食べ盛りの男の子には少ないかもしれなけれど、我々のような年齢にはベストな量とお味。写真だとおいしそうに見えないのだけれど、夕食は本当によかった。ちなみに撮り忘れている料理もあるので、これだけではありません。 お野菜たっぷりの朝食。 こういうところも遊び心がある。 板室温泉で唯一残念なのは、温泉街に活気がないことだろうか。この旅館自体はとても素敵なのだが、散歩できるところが少ない。裏山の温泉神社にお参りしたり、川沿いを歩いて見たりはしてみたものの、廃業したお店や旅館もそのまま残っていたりして、若干さびれたイメージを持ってしまうのが少々残念かも。 これは加登屋旅館。「本館」「別館」「悠仙閣」の3つの建物が国の登録有形文化財に登録されているらしい。写真は最も古い本館。大正 8年築らしい。別館は昭和12年、悠仙閣は昭和27年築。どれも趣があっていい。本館は閉鎖されているようだが、今後もう少し整備されて中を見学できるようになるといいなあ。
by iihanashi-africa
| 2020-09-06 01:16
| 日本
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