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Africa Eco Raceと篠塚健次郎さんの挑戦
セネガルという国も、ワールドカップを通して日本でも有名になったが、以前はセネガルか国であることすら知られておらず、首都ダカールの名前の方が知られていた。最近は「セネガル」も「ダカール」も両方聞いたことがあるという方も増えてきたが、ダカールがセネガルの首都であることを知っている人はまだ少ない。

「ダカール」の名前が日本で有名になったのは、パリ=ダカールラリー(正式名称はダカールラリー、通称パリダカ)がきっかけなのだと思う。以前ラックローズの記事を書いた時にちらっと記述したが(パリダカのゴール、ラックローズと外国人労働者)、1978年に始まってから2007年にモーリタニア周辺の情勢が不安定になって南米での開催を余儀なくされるまで、毎年広大なサハラ砂漠を走る酔狂レースが開催され、挑戦者の興奮を掻き立てていた。毎年コースが異なり、アルジェリア、チュニジア、リビア、モロッコ、マリなど、一度として同じコースはなかった。

南米開催となったパリダカは、サハラを経験している人たちにとっては少々物足りないらしい。やはり元のコースへ戻りたいという思いは少なからずあるという。パリダカが安全を考慮して中止となった2008年、過去の優勝者も含めた有志の間でAfrica Eco Raceプロジェクトが立ち上がり、2009年からパリ=ダカールラリーと同じようなレースが始まった。それほど大々的には宣伝されていないが、ユーロスポーツでは毎日のようにその日のレース結果が放映されているし、それなりに注目されているのだと思う。

Africa Eco Raceのサイト



今年2019年のAfrica Eco Raceに篠塚健次郎が参加した。

1986年に俳優の夏木陽介と共に初出場してから毎年参加し続け、12年目の1997年に48歳にして日本人初の総合優勝を成し遂げた。パリダカ世代ではない私も、篠塚健次郎の名前はもちろん知っていたし、まさかあの篠塚健次郎にラックローズでお会いできるとは思いもよらなかった。

このサイトの記事は篠塚健次郎の歴史がとても分かりやすい。

「第40回:砂漠の覇者Mitsubishi 「パリダカ」を制したパジェロの苦闘」
https://www.webcg.net/articles/-/40117

今年70歳になる篠塚さんはやはりサハラ砂漠を走りたいという思いが強くなり、12年ぶりに出場を決めたそうだ。篠塚さんは清里に住んでおり、山梨県内ニュースでも紹介されたらしく、1月初めにセネガルに来た両親も番組をみて知っていた。6500kmを駆け抜けるレース。今年はモーリタニア国内をぐるっと回る形になっていて厳しいコースだったと思う。
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Africa Eco Raceのゴールは2019年1月13日(日)のラックローズ。帰国直前ではあったが、こんな機会は二度とないかもしれないので、当日に友人とやっぱり行こう!と決めた。

前日までAfrica Eco RaceのサイトやFacebookのアップ記事を追っていたが、最終日に何時にラックローズに到着するのかが分からない。ただ唯一判断できる情報は、サンルイを日の出前に出発するという記述。サンルイを日の出前に出れば、遅くともお昼前にはラックローズに着くかもしれない。その情報をもとに、お昼くらいにダカールを出発してラックローズに向かうことにした。

Africa Eco Raceのサイトでは、ライブでどの車両がどこを走っているか分かるようになっている。13日も朝からライブ配信を確認しており、篠塚さんの車両は中盤後方を走っているのを見ていたが、全体では36中、34位。ということは、お昼過ぎに行ってもおそらくゴールは余裕で見られるだろうということだった。
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パリダカの時もそうだったが、最終日はレース区間が短く、最後の21kmはラックローズまでの海岸を列になって走行する。この時点ですでに順位は決まっており、21kmはファイナルラン。それは圧巻らしい。今回は海岸までは見に行けなかったが、空撮映像が配信されており、とても見応えがある。



ラックローズはお祭り騒ぎだった。
こんなに華やかなラックローズなどもちろん見たことがない。パリダカ全盛期を良く知る友人は、当時に比べると規模も人数も半減だそうだ。それでも私にとっては初めて見る光景で気分が高揚した。
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篠塚さんのレース番号は分かっていたので「217番」を探し回ってやっと車を発見。ほとんどの車は戦から帰ってきた兵士のようにボロボロの車体なのだが、篠塚さんの車はとても綺麗。ただ、前方はかなり修理したらしい。よくよく車体を見ると、「古希から喜寿へ」と書かれている。古希の70歳の今年から77歳の喜寿まで、継続して出場する予定らしい。77歳のレーサーかあ。格好いい。
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ゴール地点は、順位の通りに車がゲートをくぐり、それぞれのインタビューが行われる。一台に15分くらいは時間をかけているためとっても時間がかかる。

by iihanashi-africa | 2019-01-30 00:23 | セネガル | Trackback | Comments(2)
Commented by sgmhmmr at 2019-01-30 22:02 x
うわぁ、またザワザワですよー、ジンが。

早速来年のレースに出ようと思って、エントリーフィーを確認したら、一万ユーロ以上!

お金貯めて、フランス語も勉強しないと、
っていう妄想に駆られてしまいました。
Commented by iihanashi-africa at 2019-02-01 09:04
ジンまで騒いじゃいましたか。それは困った。イスラム教の長たちが総動員で鎮める儀式をするかも笑
そうパリダカもそうですが、、、高いのですよ。お金持ちのレース。参加費だけじゃなくて、並走車輛やらチームの給料やら、かなりの資金が必要かなあ。我々平民には難しいですねえ笑。でも最近はクラウドファンディングなるものがあるので、それで資金集めもできるかも?でも道楽には賛同してくれないかなあ?笑
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