「ザイ農法」を改良したヤクバ・サワドゴ氏が第二のノーベル賞受賞
一週間ほど前に、私の周囲の様々な方々がFacebookでシェアしていた記事がある。
「ザイ農法」のヤクバ・サワドゴ氏(Yacouba Sawadogo)が第二のノーベル賞を受賞したという記事だ。ここ数日、ノーベル賞の発表が注目されているが、個人的にはこのニュースに大きな喜びを覚えた。

https://burkina24.com/2018/09/24/prix-nobel-alternatif-yacouba-sawadogo-ou-le-triomphe-du-zai/
https://www.rightlivelihoodaward.org/2018-announcement/yacouba-sawadogo/

ザイ農法をご存知ない方は、ザイ農法ってなんぞやとまず思われるだろうが、ザイ農法を知っている私は、そこを通り越して第二のノーベル賞って何じゃ?とまず首を傾げた。

Right Livelihood Awardという賞で、1980年にスウェーデンの国会議員ヤコブ・フォン・ユクスキュルにより創設された名誉ある国際的な賞らしい。なぜ第二のノーベル賞と呼ばれるのかというと、ノーベル賞は分野が限られており、多くの場合産業が発展した国々からの受賞者が多いため、ヤコブ氏がノーベル財団に新しい賞を作らないかと働きかけたことが背景にあるようだ。最終的にノーベル財団からは却下されているが、別途ライト・ライブリフッド賞が作られた。主に、環境保護、人権問題、持続可能な開発、健康、平和などの分野で活躍した人物や団体に授与されるそう。過去の受賞者を見ると、確かに世界各国から選ばれている。

さて、本題に戻って「ザイ農法」についてだが、私が以前お世話になったNGO緑のサヘルでは、活動にこの農法を取り入れていたため、このブログでも何度となく記事に出てきた。ザイ農法についてはこの記事をどうぞ。
偉大な伝統農法
アイデアのオーナーシップ

ヤクバ・サワドゴ氏を紹介した日本語のネット記事もあるのでどうぞ。
https://buzzap.jp/news/20140122-yacouba-sawadogo/

ザイ農法はアフリカのサヘル地域には昔から存在する農法で、サワドゴ氏が開発したものではないのだが、彼が高く評価されるのは、今ほどこの農法が広まっていなかった80年代に、ザイ農法を活用して、何もない土地に森を作ったこと。上の日本語のネット記事にも書いてあり、また私自身も2007年にご本人にお会いした時に話されていたが、当時は周囲から頭がおかしくなったのではないかと思われていたらしい。それでもこつこつと木を植え続け、今では40ヘクタールの土地に、60種類以上の低木が植えられている。そしてサワドゴ氏の魅力的なところは、自分の技術を無償で伝承しているところ。ただ、ご本人はとても控えめで実直そうな方なのだが、様々なドナーが彼の技術に注目し、本人の意図しないところで英雄かのようにはやし立てられ、名前を使われている感があった。かくいう私もこうして記事に書いているのだが。。。

でも、やはり彼の地道な活動は名誉ある賞を受賞するにふさわしく、それはそれでとても嬉しい。

あとは、どなたかがコメントで書いていたのだが、ほんと余計なお世話だけど、賞金1億円を周囲からたかられることなく騙されることなくうまく使ってほしい。

写真は、ワイグヤという北西部の街の近くのサワドゴ氏の森を見に行った時の写真。以前は全くの更地だった場所が、現在は低木で覆われている。茶色の服の方がサワドゴ氏ご本人。
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by iihanashi-africa | 2018-10-04 04:16 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(2)
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Commented by 兵庫花子 at 2018-10-05 22:10 x
おめでとうございます!!!

ところで本家のノーベル平和賞は
今年は、内戦状態が続くコンゴ民主共和国
(旧ザイール)でレイプ被害にあった女性たちの
治療に努める婦人科医デニ・ムクウェゲ氏(63)と、過激派組織「イスラム国」(IS)による性暴力被害者で、現在は国連親善大使として人身売買被害者の救済を訴えるイラクの少数派ヤジディ教徒ナディア・ムラド・バセ・タハさん(25)に授与されたとか。

ザイ農法もひょっとして、本家のノーベル
平和賞を受賞できるかも!?

ところで京都大大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の大山修一准教授(46)による、「砂漠に都市ごみを
まいて緑化する」手法についてご存知ですか???
https://www.asahi.com/articles/ASL267HX0L26PLZB01Q.html

生ごみや家畜の糞だけでなく、普通なら
問題ありとされる、ビニールなどが
混じったごみをまきます。
ビニールなどが水を溜めたり、シロアリの
道を作ったりするそうです。

写真でみても信じられません・・・

Commented by iihanashi-africa at 2018-10-06 03:53
ムクウェゲ医師の話、早速ブログに掲載してみました!ムクウェゲ医師にはお会いしたことがあるわけではありませんが、少し前から映画を通して知っていた方なので、なんとなく親近感を持ちました。これを通していろんな方にコンゴ民東部の状況を知ってもらえるといいなあと。これってほんと複雑な問題なので。

大山教授のニジェールの砂漠にゴミをまくという活動は、私自身は直接見たわけではありませんが、よく聞いています。見たことがある方からも話を聞いており、興味深いですよ。大山先生が書かれた文章を少し要約すると、都市のゴミには、布、石、ガラス、乾電池、農業用の袋、ペットボトル、サンダル、金属、缶、段ボールなどがありますが、これらはゴミの総量の1%を満たさないそうです。都市のゴミの中で最も多く含まれるのは砂と有機物で92%。そして兵庫花子さんが書かれた通り、ビニールも埋めると水を溜めたりシロアリの住みかになるのは事実らしいです。本当に全く何もない荒廃地では、ザイのように穴をちょっとあけただけで、水が溜まって草が生えてくるので、何かしらの水が溜まる障害物があれば緑が戻るというのは、ありえる話だと思います。私も実際に見てみたいですね。
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