エグシメロンの畑
5月初めにナイジェリアの農家さんの畑を訪問した際、ちょうど雨期が始まったばかりのこの時期に、播種したばかりの畑を見かけた。
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こういう光景を見て、まず思い浮かぶ作物は、トウモロコシソルガム(モロコシ)ミレット(稗)の畑。これはサヘル地域の畑ばかり見ている私の感覚。
ソルガムの写真:穀物の収穫時期(男性の仕事)
ミレットの写真:穀物の収穫時期(女性の仕事)

サヘル地域は、最初の雨が降るとこうして穀物を播種する。これはブルキナファソ北部の写真。
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       偉大な伝統農法


ナイジェリアの畑もトウモロコシか何か穀物だろうと思っていたら、実はエグシメロンの畑だった。


前回、ナイジェリア料理一覧の記事でエグシスープを紹介したが、そのエ・グ・シである。エグシも穀物と同じような間隔で播種するらしい。

これがエグシメロンの実。昨年の7月に撮った写真。
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どう見てもメロンにしか見えない。色も形もメロンで、違いと言えば少し小さいくらいだろうか。中身は、白くて乾燥している。メロンのようにみずみずしく甘い果肉はない。このエグシメロンは、中の種を食べるために栽培されるのだ。種はメロンよりもずっと大きいく、どことなくカボチャの種に似ている。
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この種をつぶして、ペースト状になったものを様々な味付けをしてスープにする。とてももったりしていてお腹にずしっと溜まるが、とても美味しい。スナック感覚でポリポリと食べることもあるらしい。ナイジェリア以外に、ベナンやガーナ、カメルーン、トーゴでも食べられるらしいのだが、カメルーンでは食べた記憶がないなあ。
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ナイジェリアはエグシメロンを40万トン弱生産している。ナイジェリアの人口からしたらそれほど多いとはいえないが、重要な家庭の食材の一つとなっている。

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by iihanashi-africa | 2018-06-01 06:24 | ナイジェリア | Trackback | Comments(7)
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Commented by 兵庫花子 at 2018-07-23 13:52 x
初めまして! 川田順三先生や嶋田義仁先生の書物を通じて
西アフリカに興味を持ちました。

素朴な質問ですが、サバンナの農民は、播種するとき、どうやって「真っすぐ」に一条畝を作っているのですか?
あんな広い畑で手鍬一つで真っすぐに播種するなんてスゴいと思います。
Commented by iihanashi-africa at 2018-07-24 03:34
兵庫花子さん、こんにちは。コメントをありがとうございます!私も全てのサヘルの国を知っているわけではないのですが、ブルキナファソに関しては、幾つかの播種の仕方を見たことがあります。
①牛やロバが犂を一直線にひいて、その耕起後に播種するパターン。
②広大とはいえ、畑の境目に石が並べてあることが多く、その直線の境目に沿って目の子勘定で播種していくパターン。一本直線ができれば、あとは大まかにまっすぐ線をひけているようです。
③手押しの播種機で目の子勘定でまっすぐに押して播種するパターン。
過去の写真を探したら、牛の耕起の写真はありました。今度アップしてみますね!!
ただ、他国ではまた異なる方法で播種をしているかもしれません。
Commented by 兵庫花子 at 2018-07-27 21:58 x
牛やロバを使っての犂耕起には、そういう意味もあったのですね。地質的にはラテライトの硬い土壌なので不耕起の方が向いているのに、わざわざ乳牛種のゼブ牛を使ってまでの犂耕起は
真っすぐに播種するためだったのですか!

写真のアップを楽しみにしています。
Commented by iihanashi-africa at 2018-08-01 05:11
兵庫花子さん、お返事が遅くなってすいません。
不耕起栽培はブルキナファソでも実験している方がおり、十分な収量を得られていました。ただ、不耕起栽培のデメリットは、やはり残渣を畑に残して土壌をカバーしなければならないというところでしょうか。なぜデメリットかというと、この辺りの乾燥地域の方々は農家であると同時に家畜を飼育しています。残渣は家畜の餌となり、畑に残る残渣は非常に少ないのですよね。かといって、表土を覆えるだけの量の有機物を探すのは本当に大変なのです。そのため、なかなか実践されていないというのが現状なのかと思います。一方でガーナでは不耕起栽培が盛んなところがあると聞きました!

犂耕起の写真はもう少々お待ちください・・・。忙しさが落ち着く来週あたりにアップします!!
Commented by 兵庫花子 at 2018-08-01 22:50 x
こちらこそありがとうございます。

もしよかったら犂耕起のメリットとかも教えていただければありがたいです。
Commented by iihanashi-africa at 2018-08-02 09:19
私も専門家ではないので個人的見解ではあるのですが、サヘル地域の犂耕起のメリットは、やはり水を溜められるということでしょうか。不耕起栽培ができれば有機物が水分を含んでくれ、表土流出も避けられるのですが、何もない真っ平な土地では、大雨が降ると表土と共に水も低地へ流れて行ってしまいます。その水をできるだけ畑にとどめるために、ディゲットやザイというテクニックを使ったりしています。犂耕起もザイには及びませんが、乾期にカチカチに固まった土地の表面を、播種のために少しだけ削ると雨も溜まりやすくなるのかと思います。
Commented by 兵庫花子 at 2018-08-02 22:06 x
ありがとうございました。
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