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ブルキナファソの軍本部と仏大使館でテロ
一昨日、ブルキナファソでテロが発生した。

2016年1月にワガドゥグ市内のカフェレストラン、カプチーノとその目の前のスプレンディドホテルが襲撃され、2017年8月にはカプチーノと同じ通りに面したカフェ、イスタンブールが襲撃された。

【アラート】ブルキナファソでもテロ
ブルキナファソでまたテロ

そしてあれからまだ半年しか経っていない一昨日の2018年3月2日、今度は在ブルキナファソ・フランス大使館と軍の参謀本部が狙われた。更に、それから2日しか経っていない今朝2時頃、大統領府に向かうバリケードを突破しようとした者がいたらしい。

3月2日の午前11時頃、ブルキナファソにいる友人から、「テロ発生。全員無事です」というメッセージが入ってきた。ちょうどオフィスで働いていた私は、驚いてすぐにRFIやらBBCのサイトで確認すると、速報ニュースが表示されていた。メッセージが入った1時間ほど前に、フランス大使館と軍の参謀本部と首相府とフランス文化センターが襲撃されたという情報だった。その後、首相府とフランス文化センターは襲撃されておらず軍の参謀本部の周囲2か所で襲撃が始まったことが分かっている。

ツイッターで現場の写真が続々とアップされ、大爆発かのような真っ黒い煙が立ち上っている映像でかなり驚いたのだが、フランス大使館の近くや軍本部の敷地内で車が爆発されたらしい。

時間が経つにつれ徐々に状況が明らかになってきて、午後7時頃に記者会見が行われ被害状況が発表されたのだが、今回少し驚いたのはテロリストの人数だ。死亡した16名のうち、9名がテロリストとされている。残りの7名は軍関係者。その他一般人も含めて80名近くが負傷したらしい。フランス人の死者はおらず、今回はブルキナ軍にフランスが守られた形だ。

2か所でのテロ後、逃げたテロリストもいたようで、2日の午後、街中のグランマルシェ(中央市場)の周辺で逃げたテロリストとの銃撃戦もあったと書かれている。つまり、今回は9名以上のテロリストが関わっていたのだ。それに加えて今朝方の大統領府から500メートル手前に設置されているバリケードを突破しようとした者が3人いたそうで、同じテログループかは分からないものの、今回の計画の大きさが分かる。

今回の犯行は、Iyad Ag Ghali率いるイスラム過激派のGSIM(Groupe de Soutien à l’Islam et aux Musulmans)が犯行声明を出しているが、衝撃なのは、テロリストの多くがブルキナファソ国籍だということ。2011年に軍の暴動が発生したが、その際に関わった元軍人が数名いたらしい。

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ブルキナファソは、2014年に政変が起きてから治安が悪くなったと言われることがある。しかし、それは表面的な浅い考えである。以前、市民グループBalai Citoyenの理事が話していたことを思い出す。

「前大統領はテロリストを財政的に支援していたことで有名。テロリストはもちろん自分の支援者の国を脅かすようなことはしなかった。つまり表面的には当時は『安全』だった。しかし、テロリストたちは支援したお金で武器を買い別の国を脅かしていたことを忘れてはならない」

国際化の中で自分の国だけ安全だ、よかったと言っていられる時期はもう過ぎたかな。


by iihanashi-africa | 2018-03-05 04:05 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
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