パンヤノキと呼ばれる木がある。 学名Ceiba pentandra、英語でKapokカポック、フランス語でFromagerと呼ばれる。アフリカや中南部アメリカが原産だが、現在はインドネシアやタイでかなり栽培されているようだ。 Wikipediaによると、「カポックの実から採れる繊維は、糸に加工するには不向きで、燃えやすいという難点がある一方で、撥水性に優れ軽量である。枕などの詰め物やソフトボールの芯として使われている他、第二次世界大戦頃までは救命胴衣や救難用の浮き輪にも利用されていた。今でも、競艇業界や海上自衛隊では救命胴衣のことをカポックと呼んでいる」そうである。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%AF 私が初めてカポックの木を見たのはマダガスカル。それ以前にも見たことはあったのかもしれないが、たぶんその存在を知らずに通り過ぎていたかも。 上記の通り、カポックの木はフランス語でFromagerと呼ぶ。マダガスカルでカポックを見たときは、「カポック」と教えられたため、Fromagerという呼び名を知らなかった。セネガルに来てから、あるガイドにToubacoutaの近くのMissirahという村に、セネガル一大きいFromagerがあると聞き、セネガル一大きい「チーズ工場」とはどんなもんかと見に行ったことがある。フランス語でFromage(フロマージュ)はチーズ。Fromagerはチーズ製造業者を意味する。この時は、ほんとにMissira村に到着するまでチーズ工場を見に行くつもりだった(笑)。 到着してから、村の人々にFromagerはどこかと聞くと指さして教えてくれ、辿り着いたのがここ。大きな木だった。ここに着いてもなお、木の向こう側にチーズ工場があると思っていた。 そして「あの木の横にFromagerのガイドがいるよ」と聞き、なんかよく意味がわからず色々質問するうちに、やっとカポックの木のことをFromagerと呼ぶことが判明。なぜFromagerと呼ぶのかは未だ不明。もちろんチーズの味がする訳ではない。木が柔らかくチーズのように切れるからという説もあるようだが、本当のところはよく分からない。 Missirah村のカポックは本当に大きい。よく見る大きさのカポックの木の根元は、こんな感じで地を割るように根が生えている。 それに比べ、Missirah村のカポックは巨大である。近くから見ると、いで立ちといい形といい、とても神秘的な感じがする。 枝も大きなのこぎりの歯のように四角く薄っぺらい。こんなカポックの木は見たことなかった。 このカポックの木は、研究者によると樹齢約900年だという。Missirahが村として出来上がる以前に、Ansoumana Ndourという人がこのカポックの木を植えたと言い伝えられており、現在に至るまで、その子孫によって守られている。多くの神話や伝説があり、村人から聖なる木として崇められている。 よく見ると、とげがなくなっている部分があるのだが、実は、この辺りでは子どもが生まれると、カポックのとげをネックレスにして子どもにつけ魔除けとするらしい。このとげは、木が大きくなるにつれてなくなっていく。これがまた不思議である。 ****************************** 皆さんからコメントをいただき、そういえばセネガルの北部の街サンルイで、カポックの綿毛が舞っているのを見た記憶がよみがえり、探したらあったので写真を掲載する。2017年の7月上旬。ちょうど夫がセネガルに来て旅行したときだった。この記事を書いた日より前なのだが、当時はカポックをFromagerと呼ぶことを知らなかったらしい。
by iihanashi-africa
| 2017-10-21 03:10
| セネガル
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Comments(6)
カポックの記事を興味深く拝見しました。綿毛が飛び出すのは何月頃かな~と調べたのですがはっきりとわかりません。
昔、アフリカで雪のように降る綿毛に出あったことがありましたが、定かではありません。
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>小松さま
コメントをありがとうございます。もしやカレンダーの小松さんの奥様でしょうか。 この記事はセネガル在住時に書いた記事で、私も久しぶりに読み返しました。 マダガスカルで撮影したカポックの実の写真を確認したところ撮影時期は8月でした。セネガルは北半球なので季節は異なると思いますが、、、いつでしたでしょうか。でも、実がパカッと割れて綿が舞っていたのは私も覚えております。
世界は不思議で満ちていますね、と改めて思いました。
こちらの記事のカポックの写真を拝見して。 ちなみに、果実が割れて綿毛が飛び出すのはいつ頃なのか、と ChatGPTに尋ねてみたところ、以下の回答でした。 --- 西アフリカ域では、乾季に葉を落としてから花を咲かせ、その後果実が熟して割れるというサイクルがある。 セネガルでは、実が裂けて綿毛が舞うのは おおよそ 5〜10月の間が最も可能性が高い。 特に雨季が始まる直前〜雨季初期(6〜7月前後)が観察チャンスとして有望です。 ただし、正確なデータ=セネガル固有の観察記録で「この月」という明言は今のところ見つかっておらず、「地域・個体・年による変動あり」と理解ください。 (ChatGPTの回答の引用はここまで) --- 断定を避ける保険を掛けるかのような留意事項が最後に出てくるところが優等生的というか、ChatGPTらしい答えですが…。 以下、Fromagerの語源や綿毛が飛ぶ時期について ChatGPTにたずねた時のやり取りのURLです。 ここからもっと深掘りする、あるいはアプローチを変えることもできそうな感じではありましたので、一応共有させていただきますね。 https://chatgpt.com/share/68fd655c-9070-8010-a9f7-7454652aec14 --- いずれにせよ、マダガスカルのバオバブと並んで、この目で直接見てみたい樹木のリスト入りしました、カポックが。
>sgmhmmrさん
いつも深い考察をありがとうございます。セネガルでカポックの綿毛が舞うのは6~7月というコメントを読み、2017年7月にセネガル北部のサンルイに旅行した際に、綿毛が舞っていた記憶が蘇ってきました。そしてフォルダを探したら、ありました!いつも感謝です。張り裂けたカポックの実が枝にぶら下がっている光景を見るのは初めてだったので写真に収めたのでした。一見何気ない普通の木なのですが、摩訶不思議な木なのですよね。
しばらく記事をあけていなくて失礼しました。どこかでお目にかかったでしょうか?
そうです。緑のサヘルのカレンダーを長い事、夫とともにかかわっていました。26年版でラストになります。 カポックの綿の事いろいろと調べて頂きありがとうございました。参考になりました。
>小松さま
実は私は以前、緑のサヘルのスタッフでした。12月に事務所を訪問して菅川さんとお会いし、今年のカレンダーが最後というお話を伺ったところでした。毎年購入しておりましたので残念ですが、長い間ありがとうございました。
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