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日本の当たり前とアフリカの当たり前
先日、北海道に出張した際、アフリカの行政官の皆さんが札幌の農家さんを訪問するというので同行し、生産からビジネスまでをどう展開しているかお話を聞かせてもらったのだが、私の中で興味深いやりとりがあったのでご紹介しよう。

農家さんのプラムの畑に連れて行ってもらった。

農家さん「まずは〇月頃に剪定をし、〇月頃に間引きをします」
アフリカの行政官「なぜそこまでして果実の数を減らすのですか?」
農家さん「そうしないと甘い果実が作れないからです」
アフリカの行政官「でも、わざわざ剪定の後に間引きまでして果実を減らす理由がわからないのですが」
農家さん「木には理想的な果実の量があり、それを超えると甘くならないからです」
アフリカの行政官「・・・・・」
農家さん「・・・・・」

なぜお互いに理解しあえないのか。

日本の農家さんとしては、消費者が甘いプラムを好むのは当たり前で、甘くしないと市場では高値で売れず、ビジネスとして成り立たないという思いがある中での「甘くするため」とうい返答だったのだが、アフリカでは、消費者は甘いものを好むかもしれないが、やはり未だに甘さよりも安さを好む消費者が大半で、手をかけて甘くしたところで高値で売れない、あるいは、糖度によって値段の違いが出ず、手間をかける意味がない、という状況がある。そもそもの背景・環境の違いがあることが、この会話を生み出した。おそらくアフリカの行政官にとっては、どんな質であれ、腐って売れないものでない限りは、沢山収穫できた方が儲かるはずという考えがあったと思う。これは一般的なアフリカのコンテクストでは正しい。

このように市場のニーズが大きく異なるとき、日本の先進的な技術を学んでも自国に戻ってから役に立たないものとなってしまう可能性が高い。なので、なぜその技術を使うに至ったか、どういういうニーズや背景があったのか、どこからその情報を得たのか、誰のどういう協力があったのか、技術の周辺情報やこれまでの経緯等を学ぶことで、研修員たちも自分たちの国の状況に置き換えて考えることができるようになる。考え方を学べるかどうかで、日本の経験が役に立つかどうかが決まるので、すごく重要な点かも!と思った1日だった。



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# by iihanashi-africa | 2019-07-21 15:11 | 日本 | Trackback | Comments(0)
エクセルの文字数のカウントの仕方
アフリカの話題ではないけれどもう一つ。

先日、日仏翻訳をした際、ワード文書と並行してエクセル表も訳したので、どちらも文字数を計算する必要が出てきた。ワード文書の文字数カウントは簡単で、貼り付けた図でない限りは、表の中の文字やテキストボックスの文字もカウントしてくれてありがたい。

他方で、エクセル表はカウントが難しい。

複数のセルを選択すると、データの個数は表示されるものの、各セルの文字数は出てこない。ネット検索でLEN関数とやらを発見して試してみたが、これまた結構手間がかかり、何列・何行にも渡ったり、セルが結合されていたり、テキストボックスがあったりすると、何度も計算しないと合計が出てこない。あ~、お手上げだわ~、と相棒に愚痴ったら、相棒もネットでちゃちゃっと検索してくれ、「やっぱりマクロで計算するしかないね」と理解不能な表現でつぶやき、私のパソコンをいじり始めた。エクセルで「開発」というタグを表示させ、Visual Basicという画面で、なにやらよく分からないコードを記入しだし、2、3分の格闘の末、テキストボックスも含むエクセルシートの全ての文字を計算するという快挙。プログラミングをやっている人には朝飯前の作業なのだろうが、門外漢の私には目がキラキラと輝くほどの感動で、いつも穏やかなムッシュがちょっとだけ逞しく見えた。

ということで、このコードをそのまま保存して次回に役立てようとしたら、保存する時も「Excelマクロ有効ブック」というファイルの種類を選ばないとコードが保存されないことを知る。いや~、ありがたや、頼もしや。


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# by iihanashi-africa | 2019-07-17 20:39 | 日本 | Trackback | Comments(0)
フランス語の冠詞の難しさ
最近、日仏翻訳作業に関わっていてやっと終わったのだが、改めて細かい文法が良く分かっていないと痛感した。一番悩むのは冠詞。英語で言うとaやtheの区別、そして冠詞を付けるか付けないか、更には単数にすべきか複数にすべきか。aとtheの使い分けも時々間違えるのだが、後者の二つは未だに分からない。

① 冠詞を付けるべきか無冠詞にすべきか

例えば、次のような場合。

「インフラや機材の提案がニーズに合ったものとなるよう留意が必要である」
という文章を、私は以下のように訳した。

「On veillera à ce que les propositions des infrastructures et des équipements répondent aux besoins.」
そして、以下のように添削が入った。
「On veillera à ce que les propositions d’infrastructures et d’équipements répondent aux besoins.」

フランス語において冠詞がつかない場合というのはいくつか決まりがある。大半の決まりは分かりやすいのだが、一つだけどうも判断が難しいものがある。それが、「de+名詞」が一語の形容詞のように意識される場合で、deの後の名詞は無冠詞になる。

例えば、
Ce parfum a une odeur de rose. この香水はバラの香りがする。
Il a craché des noyaux de cerises. 彼はサクランボの種を吐き出した。

バラの香り、サクランボの種という時、バラやサクランボは、香りや種を形容しているので無冠詞になる。しかし、私は彼が食べたサクランボの種を植えた、という文章の場合は、補語名詞が特定の個体を指しているので冠詞が必要である。(現代フランス語広文典より一部引用)

こうして文法書の例文で見ると理解したように思うのだが、実際はどっちに当てはまるのか判断できないものも結構ある。まさに私が間違えた最初の例文はそれで、未だに理由が良く分からない。ニーズに合ったものがまだどういう機械かわからないからかなあ。。。


② 単数にすべきか複数にすべきか

もう一つ悩む冠詞の使い方は、名詞を総称として使う際、定冠詞の単数にすべきか複数にすべきかという点。

例えば、
「犬は哺乳類である」という文章は、以下の通り単数でも複数でも可能なのだそうだ。
Le chien est un mammifère.
Les chiens sont des mammifères.

通常、総称とは個体の総和であるから定冠詞複数形を用いるのが原則らしいのだが、個体差を無視して種に共通な属性に着目するときには、可算名詞でも単数形で総称を表すことができる。つまり、結局総称は単数でも複数でもどちらでもよい場合がほとんどである。でも、どちらでもよいと言われると、余計に悩む。。。あとは個々人の好みの問題や、発音した時の美しさとか、そういうのはネイティブじゃないと感覚的に分からないから、本当に悩む。。。上の犬の文章もネイティブの感覚からすると、単数の方がすっきりしていていいらしい。

あとは、例えば、
Vous acceptez les chèques? 小切手で払えますか?
という場合。
これは、小切手を単数にすべきか複数にすべきか。。。いろんな小切手がある中、どの小切手でも使えますか?ということであれば、やっぱり複数なのだろうか。


ああ、フランス語の語感がほしい。


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# by iihanashi-africa | 2019-07-15 21:11 | 日本 | Trackback | Comments(3)
ムサの訃報
ブログをアップできなかったこの期間、悲しい知らせが届いた。

2006年にセネガルでとてもお世話になった方の一人、ムサが亡くなった。5月15日のことだった。私には、仕事の利害関係が全くない親しいセネガル人の友人が3人いるが、ムサはその一人。

昨年から体調を崩しており、昨年11月頃には一時入院もしたが、年明けに会った時は本調子ではないものの少し回復しているように見えた。しかし、5月13日に倒れ、翌日ダカールに緊急移送され、15日の午前3時頃に息を引きとった。

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ムサと出会ったのは、2006年にセネガルのNGO Intermondes(当時はENDA GRAF)でインターンをしていた時。ムサは、Educateur Spécialiséだった。日本語の適訳が分からないが、専門教育者とでも訳そうか。セネガル法務省の国家公務員であり、子どもから大人まで身体的・精神的障害をもっている方や、家庭が複雑だったりする方々が社会の中でしっかり生活できるよう支援する役割をもつ。セネガル国内に200人ほどしかいない貴重な役職である。当時、インターン先のNGOには、Educateur Spécialiséがムサを含めて2名おり、本職の傍らでNGO活動の支援も行っていた。二人とも児童労働の専門家で、様々な理由で小さい頃から働かざるを得ない状況にある子どもたちと、その家族の支援を行っており、私も何度か活動に同行させてもらった。ムサからは仕事面だけでなく、子どもやご家族に対して同じ目線で話をする真摯な姿勢を学び、大きく影響を受けた方の一人である。

ムサは素晴らしく人格者で、皆から尊敬されていた。
理不尽なことは嫌いなので、そういう時はしっかり戦い、甘い考えを持つ子どもたちにはしっかりと諭すが、全て真摯に向き合った結果なので、皆に慕われる。私も多くを学んだが、とりわけ話のもっていき方を学び取った。いつも横にいて、ムサがどういう話題から話を初め、どうやって相手の心をつかみ、本題にたどり着くか。ムサの暗黙知をできるだけ盗もうと努めた。

それから10年後の2017年、私は再びセネガルで働くことになり、再会を果たした。ムサは既に定年退職しており、ダカールから出身地のチワワンに戻り、隠居生活を送っていたが、時折NGOから仕事を依頼されて手伝っていたほか、チワワンでもNGOを立ち上げて、引き続き子どもたちの支援を行っていた。そういえば、本も書いているって話していたけど、あれはどうなったかな。。。

私にとってムサの存在は大切で、年を重ねて世間のしがらみに徐々に不満を言い出した時、自分の意見が正しいと思いこんで相手を非難しようとしてしまった時、ムサと話すと自分は社会の中の一人でしかなく、社会の中で育てられたことを思い返させてくれる。

両親や夫がセネガルに旅行に来た時にも、ムサの家に連れて行った。
父は、セネガル旅行の中でも「娘と親交のあるNGO活動家のムサさんの家を訪問し、セネガル料理をご馳走になりながら、ムサさんの話が伺えたのは、この上ない一時だった」と話してくれた。

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ムサ、本当にありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。


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# by iihanashi-africa | 2019-06-20 15:40 | セネガル | Trackback | Comments(0)
ブルキナファソの祈祷師サイドゥのテレビ番組
日本に帰国して時間があるにも関わらず、ブログの更新が滞ってしまった。。。

最後の更新日を確認したら、5月8日。もう1カ月以上も前だった。こんなに間が空いたのは今までなかったかも。少し前まで、学生に戻った気分で全く合格する気がしない試験に向けて勉強していた。合格するかどうかはもう運に任せるしかなく、とりあえず終わったので解放されて自由を勝ち取った気分。やっと趣味に没頭できる。そうブログ。

ブログをアップしなかったこの間に、ある番組が放送された。

6月6日の「世界くらべてみたら」で、ブルキナファソの祈祷師サイドゥ(サイードゥ)が紹介されたのだ。
https://www.tbs.co.jp/sekakura/archive/20190606.html

今からちょうど7年前の2012年7月、こういう記事をブログにアップしているのだが、放映の翌日、ブログアクセス数が普段の6倍くらいになった。
サイドゥという祈祷師のいる村


いつだったか、アフリカ取材の仕事で活躍されている方から、ブログにコメントをいただいた。祈祷師サイドゥについて教えてくださいという内容だったかと思う。私は自分のブログを毎日確認していないので、しばらくの間コメントに気付かず、少し経ってからお返事をしたのだが、さすがアフリカ取材のプロで、既にサイドゥ氏の仲介人なる方と連絡がとれているということだった。その後、取材をされてこの番組で放映されることになったそうだ。私は何もしていないのだが、このブログ記事がきっかけになったのは本当に嬉しい。

そして、6月6日の放映を見て、私は重要な事実に気が付いた

7年前のブログ記事を読んでいただくと分かるが、私はサイドゥ氏に会いに行ったものの、結局会えずに帰ってきている。しかし、テレビ放映を見て、あれ???私、もしかしてサイドゥ氏に会っているのかもしれない!!!ことが判明したのだ。映像では、長い列でサイドゥ氏を待ちわびていた人々が、サイドゥ氏が出てきたら両手を前に出し、サイドゥ氏が息を吹きかけている場面が出てくる。これ、私もやってもらった。。。でも、その時私の近くにいた人の「あれはサイドゥ氏ではない」という言葉を、今日までずっと信じ込んでおり、サイドゥ氏に会っていないと思い込んでいた。やっぱりあれはサイドゥ氏だったか~~~。今となっては顔も覚えておらず、確認するすべはないけれど。

それにしても、サイドゥ氏の祈祷の映像は興味深かった。衝撃だった笑。でもテレビ放映の通り、あらゆる病気を治すということで周辺国でも有名。さすがにアフリカ全土とまではいかないが、隣国からも何日もかけてサイドゥ氏に会いに来る方々がいる。

放映を見てもう一つ驚いたのが、スタジオでサイドゥ氏についてコメントしていたのが、友人だったということ。

知っている話題なのに、いろいろと驚かせてくれた放映だった。


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# by iihanashi-africa | 2019-06-18 17:14 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
『主戦場』という慰安婦問題を取り扱ったドキュメンタリー映画
一昨日、『主戦場』という慰安婦問題を取り扱ったドキュメンタリー映画を見た。

『主戦場』
監督:ミキ・デザキ
2018年、アメリカ
122分

公式サイト

4月20日に公開されたばかりの映画。ネットでの評価がとても高くて面白そうだったので、5月初めに映画館に行ったら、なんとその日4回もある上映のチケットが全て売り切れだった。そのリベンジで行った一昨日は、もちろん学習したのでしっかり事前予約。やっぱり全ての回が満席。立見席も完売。会場も定員100人と小さめで、しかもゴールデンウイーク中だったこともあるが、それでも連日すべての回が満席という盛況ぶりは本当にすごい。。。

この映画は、あまりよく考えたこともなかった問題を喚起してくれてありがとうという思いで、十分に見る価値はあった。なるほど、この問題の争点はそこだったのか、と改めて自分が慰安婦問題を分かっていなかったことを思い知らされる。そうそうたる方々の様々なインタビューが巧みにつなぎ合わされて、構成が良くできていて、これまでの流れと争点が分かりやすいのだ。若い映画監督が、よくぞ、ここまでの方々のインタビューを撮れたものだと感心する。

映画の構成は、基本的には、慰安婦の「強制連行」はなかった、慰安婦は「性奴隷」ではないという否定派と、それとは相反する意見を持つ方々の対立構造で出来上がっている。そして最終的に何が正しくて何が間違っているのかというところは観客の判断に委ねる形に「形式上は」なっている。ただ、素直に映画を見ると、否定派の方々(映画の中では歴史修正主義者と呼んでいる)がかなり滑稽に見えてしまって、ちょっと可哀そうというか心苦しい感じもしないでもない。でも、彼らの理論の突っ込みどころがあまりに多いのだろうから仕方ないのかな。。。

この映画だけ見てもまだまだ解決しない疑問が頭を駆け巡って混乱していたが、改めて感じたのは、慰安婦問題は関係各国の政治問題として議論されることが多いけれど、やはり当事者の女性にとっては、一生背負うことになる思い出したくない事実なのではないかということ。それが、強制であればなおさらだけれど、たとえ慰安婦の役割を深く知らずお金をもらうために自ら慰安所に行くことを申し出たとしても、それは知らずに行ったほうが悪いとは言えないだろうなあ。そういう時代だったといえばそれまでだけど、やはり一人の女性として一生抱える辛さはいつの時代も変わらないんじゃないかなあ。

映画のタイトルである『主戦場』とは、慰安婦問題はいまや日本と韓国だけの問題ではなく、アメリカを含め世界各地でも論争が起きているということでもあり、また下の記事の中にある監督の言葉を借りると、慰安婦の問題について対立する双方から話を聞いてきた監督本人の頭の中が主戦場になったということでもあるそうだ。まさに、私の頭も戦場になった。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20190504-00124778/?fbclid=IwAR21FpVLp0S756Lpf8wW-LZyVROf5Arl3RxRzR6ELo6E2mJbuBf3D7JXmT0

今現在、この映画を上映する映画館は渋谷のイメージフォーラムだけ。でも6月から全国でもちらほらと上映されるらしい。
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# by iihanashi-africa | 2019-05-08 16:50 | 日本 | Trackback | Comments(0)
ゴルゴルーGoorgoorluというセネガルの風刺漫画
十数年前にセネガルにいた時、テレビをつければいつも赤い帽子のコミカルな動きの男性が登場するドラマをやっていた。これしかやっていないんじゃないかというほど、毎晩のようにテレビに登場していた記憶がある。ローカル言語のウォロフ語だったので内容は分からず、ただただ、ふ~~~んと関心があるとも無関心とも言えない感じで見ていた記憶がある。これがゴルゴルーであることを知ったのは、その10年後である。





ゴルゴルー(GoorgooluあるいはGoorgoorlou)は、1987年2月15日、セネガルの風刺新聞「Le Cafard libéré」に掲載された風刺漫画の主人公である。漫画家のAlphonse Mendy(T.T. Fons)が作り上げた人物。ゴルゴルーという言葉自体は、1981年から大衆紙「Le Témoins」に掲載され知られていいたらしい(出典:http://www.sridonline.org/NL/375.pdf)。セネガルの日常生活の“あるある”が面白おかしく表現されている。

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主人公のGoorgoorlu(あるいはGoor:ウォロフ語で男性を意味する)は、ダカール郊外に妻と子どもたちと共に住んでいる。もともとは首都から100km近く離れた村で生まれ、両親を早くに亡くし、叔父さんに育てられた。村には学校もなかったため教育は受けておらず、小さい頃から落花生やミレットの耕作を手伝って家計を助けていた。

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しかし、70年代初め、大干ばつが発生して都市部への移住者が増加し、ゴルゴルーもダカールへ移住することにした。ダカール到着後は、ある会社での日雇い労働の職を見つけ、低賃金だがなんとか叔父さんへも仕送りもできていた。働きもののゴルゴルーは、社長からも高く評価され、正規に雇用されることとなり徐々に給与もアップし、Diekという(後から強くなる笑)美しい女性とも結婚して家庭を持つことができた。まさにバラ色人生だった。

ところが、80年代初めからの世銀とIMF主導の構造調整やセーファーフラン通貨切り下げは、危機から脱出するどころか、多くの国民の生活を困窮させた。会社も工場もこの経済政策の犠牲者となり、多くの世帯の主が失業してしまったのだ。ゴルゴルーが働いて会社も人員削減をせざるを得ず、ゴルゴルーも職を失った。さてどうやって生計を維持するか。新たな仕事を探さなければならない。どうやって子供に説明しようか。ゴルゴルーは、日々変化する社会のリズムの中でなんとかやってのかようとする。

ここから、ゴルゴルーという言葉に、貧困生活の厳しい状況の中でも、日々懸命に働き、なんとか一日一日を切り抜ける男というコンセプトがついた。家庭を守る強い奥さんのご機嫌を伺うために知恵を絞る姿もまた愛らしいし、愛される人物である所以かも。

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最初に書いた通り、ゴルゴルーは当初新聞に掲載されていた漫画だったが、人気を博して1991年に本になり、2001年にドラマ化されることになった。今やゴルゴルーという言葉が辞書に掲載されてもよいのではないかと思ってしまうほど、個体を示す名前から一般的な意味合いを持つ単語になっている。これを読めばセネガル社会が分かるかも。



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# by iihanashi-africa | 2019-04-28 00:06 | セネガル | Trackback | Comments(0)
農業フェアのセネガルプロダクツ
セネガルの首都ダカールでは、毎年FIARA(Foire Internationale de l’Agriculture et des Ressources Animales)という農畜産品フェアが開催される。今年もちょうど今、開催期間中。私もセネガル滞在中は毎年行っていたが、毎年のように新しい商品が紹介されており、毎回新たな発見があって面白かった。

下の写真は、新商品ではなく、セネガルのマーケットでもよく見られる光景。全てを解説できないので、写真を見ながら想像力を大いに働かせて楽しんでもらおうかな。キーワードは、魚、貝、トウガラシ、レモン、マンゴー、タマリンド、バオバブ、落花生、ハイビスカス、はちみつ、シアバター。あ、あと男性を振り向かせるための女性の秘密兵器とやらも写真に含まれてます。

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# by iihanashi-africa | 2019-04-26 15:42 | セネガル | Trackback | Comments(2)
タイガーナッツのクッキー
長い間パソコンのデスクトップに貼り付けてあり、いつかアップしようと思っていたタイガーナッツの写真。ただただアップすればいいだけなのに、なぜか機会を逃してきた。

2014年1月にこの記事をアップしたとき、私は初めてタイガーナッツを知った。当時タイガーナッツの加工品と言えば、オシャタというタイガーナッツミルクの飲み物しかなかった。
タイガーナッツという豆

そして、2年後の2016年1月、日本のTV番組で紹介されて一気に有名になった。
タイガーナッツという豆(続編)

なんと今やブルキナファソでもニジェールでもタイガーナッツの様々な加工品が販売されるようになっている。

下の写真はニジェールのタイガーナッツ。
空港の売店で売っていたので買ってきた。加工品というほどのものではないが、左は乾燥させたシンプルなタイガーナッツで、右の金平糖みたいなのが砂糖で絡めたタイガーナッツ。タイガーナッツも、そのまま食べると独特な甘味があり好き嫌いがありそうだが、砂糖に絡めてあるとかなり食べやすくなる。
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下はブルキナファソの出張から持って帰ってきたタイガーナッツのクッキー。何も知らずに食べるとタイガーナッツとは分からず、普通にクッキーとして美味しく食べられるのだが、タイガーナッツと知って食べると特別感があり、なぜかより美味しく感じる。やっぱり人は脳で食べてるのだなあと感じる瞬間。
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# by iihanashi-africa | 2019-04-24 16:04 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
セネガルのアンディローバオイル
先日、セネガルから戻ってきた友人からこういう石鹸をもらった。
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西アフリカ諸国ではシアバターを使った石鹸が有名だが、これもシアバター石鹸かしらと思って匂いをかいでみると、とっても魅惑的な香りがする。石鹸をくれた友人によるとアンディローバという木の実のオイルが入っているらしい。セネガルでは、降雨量の比較的多いカザマンス地方にしか生息していない木だそうだ。レモングラスのオイルも入っているようなので、この二つがとてもいい割合で融合した香りになっている。

「アンディローバAndiroba」という単語を私は初めて聞いたのだが、ネット検索すると「アンディローバオイル」で多くのサイトがヒットする。クラブウッド(学名 Carapa guianensis)というセンダン科の木の実らしい。ビタミンが豊富なので美容品にも使われ、虫よけにも使用されているという。

石鹸のタグをよ~く見てみると、アンディローバという文字はないのだが、Huile de Touloucouna(トゥルクナオイル)という見かけないオイル名があった。検索してみると、学名はCarapa proceraと微妙に異なる。ただ、両方ともアンディローバには変わりないようだ。Carapa guianensisはブラジルを初めとする南米に多く、Carapa proceraは西アフリカに多い。

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このサイトから写真を拝借。色は異なるがコラの実に少し似ているかな。
https://www.researchgate.net/publication/283733700_Andiroba_Carapa_guianensis_Aubl_Carapa_procera_D_C_Meliaceae


セネガルでは、アンディローバオイルの搾油をできるのは、一度も夫に対して不貞を働いたことのない年配の女性だけなのだそう。木そのものも多くない上に、オイルも少量しかとれないこともあり、神秘的価値を付与できるのはけがれなき女性のみということらしい。



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# by iihanashi-africa | 2019-04-21 18:14 | セネガル | Trackback | Comments(2)
ブルキナファソの野球バットが届きました!
ブルキナファソの野球について書くのはこれで何度目だろう。

ブルキナファソ代表野球チームが世界大会に参加するための支援


2018年6月に、かつてブルキナファソで野球を教えていた協力隊員の出合さんが、ブルキナファソの野球ナショナルチームの監督に就任した。2020年の東京五輪出場を目標に、日本での合宿を終え、先日、西アフリカ大会でまずは優勝した。

3月22日の対ナイジェリア戦は13対3で6回コールド勝ち。
3月23日の対ガーナ戦は14対4で6回コールド勝ち。

あとで調べたら西アフリカ大会出場国は3ヵ国だけだったみたい。西アフリカ大会の上位2か国がアフリカ大陸大会に出場できるらしく、ブルキナファソに大差で敗れたナイジェリアも出場が決まった。

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しかし、東京オリンピック出場は実に実に狭き門である。
東京五輪の野球の出場枠は6ヵ国しかない。サッカーの16ヵ国と比べるとその違いは歴然。6か国の中に、アフリカ大陸枠というのはない。ヨーロッパ・アフリカ予選で優勝しないと参加できないという厳しい戦い。

西アフリカ大会で優勝したブルキナファソチームは、次に5月初めに行われる「アフリカ大陸代表決定戦」へ参加する。
これまでに決まっている出場国は、ブルキナファソ、ナイジェリア、ケニア、ウガンダ。南アフリカとかもきっと強いんだろうなあ。まずは、この大会で優勝しなければならない。

優勝国は、アフリカ代表として今年9月にイタリアで開催されるアフリカ/欧州予選に参加できる。この大会では、ヨーロッパの上位5チームとアフリカのトップチームで1枠を争うことになる。この大会で優勝すれば自動的に五輪出場権を獲得するが、準優勝したチームも、2020年4月・5月のオリンピック野球の最終予選、インターコンチネンタル大会に出場でき、最後の1枠をかけて戦う。

いや~~~、厳しい。。。

でも、ものすごく頑張っているので、私もできる限りのことはしたいし、なんか自分ができないことを出合さんを初め支援者の皆さんが実現してくれている気がして、自己満足かもしれないけど応援したくなる。

ご関心のある方は是非応援してあげてください。
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さて、タイトルの野球バットだが、西アフリカ大会出場のために行っていたクラウドファンディングで少しだけ支援して、そのリターンでもらった。バットメーカーのHAKUSOHとのコラボで実現した特別オーダーバット。先週届いたのだが、なんと選手のサイン入りだった。サイン入りだと使うのがもったいないが、折角なので時々野球をするムッシュに活用してもらおう!
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ブルキナファソチーム、がんばれ~



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# by iihanashi-africa | 2019-04-13 16:25 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
アディンクラというシンボル
ガーナやコートジボワールに広く住むアカン族は、アディンクラAdinkraというシンボルを持っている。

私がアディンクラを知ったのは、昨年ガーナへ出張した時。

ある農家グループが自分たちで野菜市場調査を行ったことで収入が向上したというので、モニタリングで農家インタビューを行った。他国では収入が向上した時のバロメーターとして、「家畜を購入した」とか「家を修理した」とか「借金をしなくても学費を払えるようになった」などが出てきていたのだが、ガーナの農家さんは「プラスチック椅子を購入できた」と発言した。私はプラスチック椅子の価値がなかなか理解できず、それがどれほどの意味を持つのか理解できなかったのだが(未だに理解できているとは言えないのだが・・・)、とりあえず彼らが購入したという椅子を見せてもらったら、なにやら不思議なマークが椅子に描かれている。

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どの椅子にもこのマークが刻まれている。
これはアディンクラというシンボルの一つで、このマークはSupremacy of God(神が最高位であること)とかOmnipotence(全能)を意味するのだという。様々なマークが存在するが椅子にはこのマークが好まれるらしい。

この話を聞いて、早速アディンクラを検索。
最終的に、アクラの空港でこんな本まで見つけて買ってきてしまった。
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アディンクラの起源は定かではないため様々な説があるらしいのだが、イスラム文化に由来する説、アディンクラという呼び方は19世紀のギャマン王国(Gyaman)の王Akinkraに由来する説、等々。その後、アカン族の一派であるアシャンティ族が自分たちの文化に即した形で種類を増やし、布や家屋など様々な用途でシンボルを使い、広く認知されるようになったようだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アディンクラ

ガーナには、アシャンティ王国を中心としたアディンクラ以外にも、北部州やアッパー州など独自のシンボルを持つところもあるらしい。多くは文書化されていないみたい。

こういう文化を少しでも分かることが、全く関係ないと思われる私の農業支援活動を円滑に進める一助になることが身に染みて分かり、単なる自分の趣味と仕事が繋がって、ちょっと嬉しい出来事だった。


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# by iihanashi-africa | 2019-03-28 17:27 | ガーナ | Trackback | Comments(4)
パスポートを更新して思ったこと。「署名」と「サイン」の違い。
先日、パスポート更新で市役所に行った。

申請書類の署名欄にいつものように自分のサインを書く。私のサインは自分の氏名の漢字を崩したもの。崩しすぎてファーストネームは読めないくらいになってしまっているが、これがいつも私が使っているサイン。このサインを書いたところ、受け付けてくれた方に「これはご本人のお名前が書いてあるということでよいでしょうか。。。」と聞かれ、そうですと答えると、「通常、署名はこのように漢字かひらがな、ローマ字で書くことになっていまして(事例を見せながら説明)、、、、これ以外の読めない署名を書かれる場合は、海外で簡単に署名が真似されて犯罪に巻き込まれる可能性がありますが、ご了承いただけますでしょうか」とのことだった。

ん???
その説明、おかしくないですか???
楷書の漢字できれいに書いたら、アジア系の方々には真似しやすいだろうし、複雑に崩した方が真似されにくいと思うのですが。。。

と、心の中では思ったのだが、「問題ありません」と答えて、そのまま申請した。

この署名問題、以前も国際免許証取得の際に疑問に思ったことがあり記事にしたが、世間には同じように疑問に思っている方が多いらしく、今や私のブログ記事の中でアクセス数トップを走っている。

国際免許証の署名がローマ字筆記体の理由


今回パスポートを申請して思ったのだが、「署名」を「サイン」と訳していることがこの問題を複雑にしている要因かもしれない。例えば海外の銀行で「サインしてください」と言われたら、「名前を書いてください」という意味ではなく、「あなたが本人であることを証明するための記号を書いてください」という意味。だからとてもシンプルな記号のようなサインの人も多い。

でも日本語の「署名」は「自分の名前を書き記すこと」であって、記号ではない。「署名活動」の署名はまさに名前を書くことであり、読めない署名は意味がないかもしれないが、私にとってパスポートの署名と署名活動の署名は異なる。パスポートの署名は、自分のアイデンティティを示すものであればどういう形でもよく、名前である必要はない。

日本における「署名xサイン」問題は、パスポートや国際免許証だけでなく、様々な場面で発生する。携帯の契約書の署名欄に「サインしてください」と言われたので、いつものようにサインを書いたら、二重線を引かれ楷書で書き直させられたこともある。外国人が契約したらどうしているんだろう。記号みたいなサインでもOKとしているのだろうか、それとも自分の名前のローマ字表記に書きかえさせているのだろうか。。。

日本人も海外で生活する方が増えてきているので、ここに疑問を持つ方が多くなっているのだと思う。でも、日本で生活している分には「署名=記号」などという認識が生まれることはなく、ここにギャップが生じてくる。

「署名≒サイン」問題は、言葉と認識の問題なので、今後も続きそうだなあ。。。
郷に入っては郷に従えかしら。。。


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# by iihanashi-africa | 2019-03-21 12:43 | 日本 | Trackback | Comments(5)
『静かなる叫び』
この映画をブログに書くか迷った。けど、とりあえず備忘録として。。

すごく重い映画で、是非見てくださいとは言えない。私はいつも映画の登場人物に感情移入してしまって、嬉しみや悲しみや恐怖を人一倍感じているような気がするのだが、この映画は重かった。銃撃の映像が脳裏に後まで残りちょっと怖くて、私が生き残った一人だったらどう考えるのだろうとか、、、考えてしまった。

私は映画評論家ではないので、自分の感じるままに記述しているが、多分映画の芸術性としては素晴らしいのだと思う。これだけ脳裏に残る印象深い映像だったから。白黒だったので「過去の出来事」と脳が自動的に認識していたと思うけど、、、でも重かった。


『静かなる叫び』
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
2009年、カナダ
77分


1989年12月6日、モントリオールの理工科大学で銃乱射事件が起きた。この事件をベースに架空の登場人物の事件前と事件の日、そして事件後の様子を少ないセリフで映像化している。架空の人物とはいうものの、おそらく実際に事件に遭遇した方々は、事件後にこういう抱えきれない思いを感じながら過ごしているのかも。




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# by iihanashi-africa | 2019-03-19 18:32 | 日本 | Trackback | Comments(0)
『判決、ふたつの希望』水漏れ事件から始まったレバノンの法廷劇
前回の記事で書いた韓国映画『1987、ある闘いの真実』と同期間に上映されていた映画を見た。昨年とても話題になった映画。

『判決、ふたつの希望』
監督:ジアド・ドゥエイリ
2017年、レバノン、フランス
113分

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(劇場に掲載されていたストーリーより)
レバノンの首都ベイルートのある一角で、小さな諍い起こった。建設会社に雇われ違法建築の補修工事の現場監督をしていたパレスチナ人のヤーセルが、アパートのバルコニーからの水漏れを防ぐ工事を進めたところ、その部屋に住むレバノン人男性トニーが憤慨。せっかく取り付けた新しい排水管を破壊されたヤーセルは「クズ野郎」と吐き捨てる。

キリスト教系政党の熱心な支持者で、かねてからパレスチナ人に反感を抱いていたトニーは、ヤーセルの悪態を断じて許せず、建設会社に乗り込んで社長に本人の謝罪を要求する。ヤーセルの実直な人柄と有能さを高く評価しながらも事を丸く収めたい所長に説得され、仕方なくトニーの経営する自動車修理工場に赴いたヤーセルだが、敵意むき出しのトニーから「お前らはろくでなしだ」と罵倒され、「シャロンに抹殺されていればよかった!」とまで言われる。パレスチナ人にとって最大の侮辱だったその言葉を聞いて、激高したヤーセルは謝罪どころか強烈なパンチを食らわせ、トニーに肋骨2本折る重傷を負わせてしまう。

怒りが頂点に達したトニーは告訴に踏み切った。
この些細ともいえる諍いが、二人のコントロールできる範囲を越えた国中の大論争へと発展していってしまう。


この裁判を通して、二人が過去に体験した出来事が徐々に明るみになり、お互いのことを全く知らなかったことが分かり、なかなか素直になれない二人の心が歩み寄る様子が映像から読み取れてじ~んとくる。

最初実話かと思って映画を見ていたのだが違うらしい。良く作られた映画だと思う。

監督のインタビュー記事を見つけた。数年前に監督がベイルートのマンションで暮らしていた頃、ベランダでサボテンに水をやっていたら、下で道路工事の作業をしていた方に水がかかってしまい、少し口論になったらしい。その時はすぐに謝りに行き、大ごとにならずに済んだのだが、もしあの時、状況が悪化して雪だるま式に膨れ上がっていたら、どうなっていたのだろうと思ったのが物語のきっかけとなったようだ。
https://www.huffingtonpost.jp/foresight/movie-201808315_a_23513430/

この諍いのきっかけとなった「シャロンに抹殺されていればよかった!」という言葉。どこまで重みのある言葉なのか私には分からなくて、この記事を書きながらいろいろ調べて読んだが、やっぱり逆上して暴力をふるってしまうほどの言葉なのか当事者じゃないと分からないことが沢山あるのかも。

この裁判の焦点は、言論の自由はどこまで認められるのか、相手を過度に傷つける言葉は暴力か、その言葉の暴力に対して身体的暴力で返すことは正当防衛と認められるのか。



ほんと考えさせられるし、いい映画だった。


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# by iihanashi-africa | 2019-03-16 18:44 | 日本 | Trackback | Comments(2)
『1987、ある闘いの真実』、31年前の韓国民主化運動
早稲田松竹は、いつもテーマの異なる面白い映画を揃えてくれる。テーマが多様で一辺倒じゃないし、プログラムを見ているだけで飽きない。それに1300円でいい映画を2本見られるんだからとってもお得。

今週のテーマは「その歴史は今も続いている」
韓国の歴史のある真実、レバノンのささいな事件から発生した政治・民族の緊張、歴史から学び今も引き受けるべき教えを映し出してくれる作品を見られた。

まずは、韓国映画。
とても緊張感のある映画で、実話に基づいたストーリーという以上に映画として面白かった。

『1987、ある闘いの真実』
監督:チャン・ジュナン
2017年、韓国
129分


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半年前に、『タクシー運転手』と『ペパーミント・キャンディー』という二つの韓国映画を見た。1980年に民主化ムードの中で発生した光州の大規模デモとその情報を隠ぺいしようとした韓国政府の動きを背景に進むストーリー。この二つの映画で初めて光州事件を知ったのだが、今日見た映画は、その7年後の1987年の話。光州事件から続いていた民主化運動が爆発した年ともいえる。

(以下、劇場に掲載されていたストーリーより)
1987年1月、ソウル大学の学生、パク・ジョンチョルが警察の尋問中に死亡する。彼は学生による反政権デモのリーダーとの関係を疑われ、南営洞警察で取り調べを受けていた。

報せを聞いた南営洞警察のパク所長は、部下に火葬を命令する。「22歳が心臓麻痺?」と、警察からの申請書類を見て、ソウル地検公安部長のチェ検事が眉をひそめた。状況から見て拷問による死だと睨んだチェ検事は、法律通り解剖で死因を解明してから火葬するよう命じる。

そして、チェ検事を慕う後輩検事が、中央日報の記者にソウル大生の死をリークし、「取り調べ中の大学生ショック死」というスクープが流れる。


ここから、どんな手を使ってでも事件を握りつぶそうとする南営洞警察側と、なんとしても真実を明らかにすべきという正義感にかられた人々との闘いが始まる。記者、検事だけでなく、医師、看守も守秘義務と正義感との狭間で葛藤がありながらも、自分が正しいと思うことをする。

警察による拷問致死で亡くなった学生を最初に診断した医師のインタビューを発見。




この映画で、この時代の出来事以外に学んだことが一つ。
民主化運動へのキリスト教の影響
1987年の事件でも、真実を明るみにすることに教会が大きく関わっている。社会の不平等やら人間の本質的に守られるべきものが脅かされていたということなのかな。


とにかく俳優の演技力も構成も素晴らしいし、引き込まれる映画なのでお勧め。



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# by iihanashi-africa | 2019-03-15 18:18 | 韓国 | Trackback | Comments(0)