電気を止めるまでの複雑なやりとり
一昨日ダカールを出発し、長いドバイのトランジットを経て帰国した。
しばらくご無沙汰していたブログを再開。

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セネガル離任前、私用車を売り、購入した家具を売り、電気を止め、インターネットを切り、アパートを引き払うという作業があった。以前赴任していたマダガスカルでもブルキナファソでは、後任やちょうどタイミングよく赴任された方がアパートや車をそのまま引き継いでくれたため、こういう手続きがなかったのだが、毎回そんなにうまくいくものでもない。日本とは異なり、全てがすんなりと事が運ばない最後の閉めを記録しておこう。

電気の解約

アパートの退去予定日一週間前に、電気会社Senelecへ解約について問い合わせに行った。担当者によると、解約申請した翌日に電気会社の調査員がメーター確認に行き、その場で電気を止め、私が残額を支払いに電気会社へ再度足を運ぶというものだった。つまり2日かかる。それに週末対応は不可。土曜日にアパートを退去する予定の私は、仕方なく金曜に電気を切り、金曜の夜は懐中電灯で過ごすことを決める。

木曜の朝、電気会社へ行き解約申請をすると、「自宅のメーターの写真を撮ってくれば、今日中に支払えて明日来る必要がなくなるわよ」と親切にも教えてくれた。そのため一旦帰宅し、建物の警備員に聞いて私のメーターの場所を教えてもらい、写真を撮ってから電気会社へ戻った。計算してもらったら最終的に私が支払うべき金額は約3万セーファー(6千円)。しかし、私は電気の契約時に12万セーファーの保証金を支払っていたので、むしろ私が電気会社から9万セーファーを返金してもらうことになる。そして今度は払い戻し申請をしなければならない。

払い戻し申請には電気契約時の書類が必要だという。私、そんなものもらった記憶なし。ありませんけど、、、と伝えると、それがないと申請できないという。どうしたらよいのか問うと、警察で紛失届を書いてもらってきなさいとのこと。おそらく、ここで諦めてしまう人もいるだろうが、私はできる限り最後まで突き進むことを選択。すぐに警察署に行き、契約書の紛失届を申請する。申請自体は簡単にできたが(むしろ簡単すぎてどんな偽造も可能だと思ったがそれはさておき)、署名した書類を引き取れるのは半日後。こういうことに時間がかかる。。。それでも昼過ぎに紛失届を引き取れ、その足で再度電気会社へ向かい、とりあえず申請は終了。

金曜午後か月曜の朝には返金されるということで、月曜の朝一で出向くと、まだ準備できていない。「もう私明日帰国するのですが・・・」というと担当者は「もう私の手を離れているから私の責任じゃないわ」という。はあ、こういうやりとりに疲れてしまう。とにかく、明日の朝一までは時間があるから、準備ができたら電話してほしいと言い残してまずは職場へ向かった。その2時間後、なんと準備ができたと連絡があった。

返金受け取り完了。
離任前に受け取れたレアなケースだと思う。

銀行口座解約

私は在外勤務手当なるものをセネガルの口座に送金してもらっていた。塵も積もればで、離任時にはある程度の金額になり、銀行口座を閉鎖するにあたってまずは日本への送金手続きを行った。しかし、金額が大きいので送金許可が下りない可能性があるから給料明細をもってこいという。所属先からは離任証明を出してもらっているが、それだけではだめらしい。

所属先からは毎月同じ日に一定額が入金されるので、怪しいお金ではないことくらい銀行が調べれば分かるだろうにと不満に思いながらも、仕方なく日本語の給料明細を家に取りに帰り提出。ちょっとだけ仏語翻訳を書き込んだが、もちろん手書き。だって時間がないですもの。。。なんとか口座担当とも話ができ、申請の二日後に送金完了。

そして一週間たった本日無事に日本の銀行口座に入金。
なくなることはないだろうとは思っていたが、確認するまではやはり心配であった。


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# by iihanashi-africa | 2019-01-18 06:21 | セネガル | Trackback | Comments(0)
セネガルのクリスマスと年末
今年は久しぶりに年末をアフリカで過ごした。

年末年始に一時帰国しなかった年は数少なく、海外での年越しはマダガスカルの2012年以来かも。今年はクリスマスも年越しもダカールで、それはそれでなかなかない経験だった。昨年を振り返った記事の後にクリスマスの話というのもちぐはぐだが、空港で両親を出迎える前の時間が少しあるので、記録のために書いておこうかな。

昨年のクリスマスの時期、こういう記事を書いた。イスラム教圏のセネガルでもクリスマスが若者たちや子どもたちの重要イベントとなっている話。
イスラム教徒の若者最大のイベント、クリスマス?

残念ながらサンタクロースがメッカの方向を向いてお祈りをしている姿は見られなかったが(笑)、十分にダカールでクリスマスの気分を味わった。イスラム教徒の家でも子どもたちにとってクリスマスはプレゼントをもらえる日であり、親たちも仕方なくプレゼントを買う。世界各国同じ。

家の近くのスーパーに行ったらクリスマスツリーの横に大きなサンタクロースの人形が、、、と思ったら動いた。中に人がいた。全然分からなかった笑
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ダカールでは12月31日の夜12時に花火が打ちあがると聞いていた。それを今年初めて見た。この花火、実は一般の方々がプライベートで購入しているらしい(もしかしたら企業も含まれるかな?)。360度四方八方で花火が打ちあがり結構見ごたえがある。もちろん一つ一つの花火は日本の花火に比べたら大したことはないが、個人が購入して打ち上げていると聞くと凄さが増す。ただ、数年前まではもっと豪快に花火が上がっていたようなのだが、テロなど安全上の問題が出てきたころから花火が自粛されつつあるらしい。



この日、夜中1時に友人宅から帰宅したら、もう大渋滞。
ダカール市内のこんな賑わいは見たことがない。でも、外にいるのは皆若者。こういう雰囲気はヨーロッパの流れを受け継いでいるかも。

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# by iihanashi-africa | 2019-01-02 10:56 | セネガル | Trackback | Comments(0)
2019年もどうぞ宜しくお願いいたします
年が明けてしまいました。

ブログを確認したら、最後の更新は昨年12月5日。
またもや読者から「更新されてないよ~」と連絡があり、体調を心配する声まで。。。
元気にしておりますとせめて一声発しなければと、急いで書いています。

2017年1月からセネガルに赴任しておりますが、ちょうど2年経つ2019年1月、あと2週間後に離任して日本に戻ります。離任前の4か月は怒涛の日々で、12月半ばに最後の出張を終え、それから日本語と仏語の最終報告書にとりかかり、昨日12月31日になんとかまとめ終わりました。

この2年間は本当にやりがいのある充実した仕事内容を任せていただきました。ここまで本心からやりたいと思う仕事をさせていただく機会はなかなかないと思います。このポストに応募してみたらと誘ってくださった方、その後農業普及の基本理念を教えてくださった方、人のモチベーションの高め方を教えてくださった方、西アフリカ各国の現場で農家の自立のために同じ方向を向いて活動をした各国農業省の方々。多くの方々のお力添えいただいたおかげで、これから目指すべきアフリカの農業普及の道の第一歩を踏み出すサポートをさせていただけたと思っています。

そして自分自身も大きく成長した2年でした。
この年齢になって「成長」なんて言っていられないのかもしれませんが、やはりいつになっても学ぶことは多く、いつまで経っても自分は未熟だと感じてしまい、ほんといつになったら成熟したと感じるようになるのだろう。今年もみなさまのサポートを得ながら成長できるかな。

2019年は日本でゆったりと過ごす年になると思います。
セネガルを離任するまではブログの更新が途絶えるかもしれませんが、その後はまたぼちぼちとアップしますので、今年もどうぞ『アフリカに思いやり by iihanashi-africa』を宜しくお願いいたします。

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さて、実は、あと4時間後に両親と叔母がセネガルに到着します。

Flight Radarアプリによると、今ギニアの上空。ギニアの首都コナクリを経由してダカールに到着します。

母は、私がマダガスカル赴任中に、旅行に来てくれたことがあります。でも、アフリカ大陸は初めて。父と叔母はアフリカ初旅行。父は私がブルキナファソにいた頃にブルキナファソに行ってみたいと話していましたが、まだ当時は現役で働いていたのでその願いは叶わず。私自身も今後いつアフリカで生活することがあるかも分からないし、この機会を逃したら両親もアフリカ大陸に来る機会がなくなってしまうかもしれないと思ったら、離任前の忙しい時期ではあるけれど、もうこれは来てもらうしかないでしょう。両親を受け入れるために報告書を急ピッチで終え、気分すっきり、とてもゆったりとした気持ちで一緒に旅行ができそうです。

夫もそうだったのですが、私の両親もアフリカに来ることには全く抵抗なく行きたいと言ってくれ、アフリカで生活する私にとってはこんなことが感極まるほど嬉しいのです。そして両親の誘いにすんなり乗ってくれた叔母にも感謝。6日間の短い滞在を楽しんでもらえるといいな。

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少し前、ブルキナファソ上空を飛んでいました。行きたかったブルキナファソを空から眺められたかな。



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# by iihanashi-africa | 2019-01-01 22:32 | セネガル | Trackback | Comments(2)
つっ込みどころ満載のセネガル国際マラソン
毎年11月に開催されているサリーのセネガル国際マラソン。去年も参加し、今年も友人たちと参加してきた。

http://www.marathondusenegal.com/

相変わらず忙しくて全然練習が追いつかなかったし、ハーフマラソンへ登録するつもりなど毛頭なく、10キロの部に登録。それも直前までガーナとブルキナファソ出張で、土曜日の昼12時頃にブルキナファソから飛行機でセネガルに戻り、そのまま家に帰らずに大きなスーツケースを持ったままサリーのホテルへ向かうというハードスケジュール。そして翌朝にマラソン。このスケジュールでよく走ろうと思ったなあ。

なんて自分をほめたたえていたら、JICAの協力隊員さんで、一週間前に誘われてフルマラソンに登録したという女性を発見。さすが、若いっていいわね~、こういう時自分の限界以上のこともやろうと思ってしまうもんね~、私も昔だったら練習してなくてもフルマラソン登録しちゃってたけど、限界を知ってしまった今は無理だわ~、なんて友人たちとおばさんトークを繰り広げていたのだが、実はこの協力隊員の女性がフルマラソンの女性の部で1位になっていたことが後から判明。なんと元々の蓄積があったのね。すごい。

マラソン大会は、ネット登録が可能だったので、私たちはまず各自がネット登録。前日まで登録可というおおらかな大会(笑)。ゼッケンは前日の17時までにマラソン大会のスタート地点にある「マラソン村」というところに取りに行くことになっていたので、最初に着いた私が全員分を受け取りに行ったら、登録用紙を渡され、これに記入しろという。記入をし始めてから、あれ?これってネット登録した情報と同じなんですけど~~。「これ、もう一度書かなきゃならないんですか?ネット登録したのに??」と聞き直したら、「じゃあ、名前だけ書いてください」と言われ、これネット登録と全く連動していないんじゃないかと疑問を抱く。

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さて翌朝8時に出発だと言うので、しっかり8時前に到着したのだが、スタート地点が去年と異なり、どこか分からない。とりあえずみんなが集まっているところに歩いていく。で、あれ、なんか私たちゼッケンの数字が大きすぎない???と不安になる。みんな0051と0129とか、大体0で始まっており、かろうじて1100番台の人を1人発見したが、1500番台は私たちだけ。。。この違いは何だろう。

8時過ぎてから、こうして諸々の資機材が運び込まれ、スタート地点がやっと設置された。
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そして、8時過ぎても登録しにくる人が沢山。登録は昨日までじゃなかったんかい。
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8時15分頃、やっとフルマラソンとハーフマラソンが同時に出発。
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その後、子どもたちの2キロの部が出発。
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そして子どもたちがゴールしてから、10キロと5キロが出発。出発は8時とか言っていたが結局1時間後の9時。それも9時9分という微妙な時間。
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大半はアスファルトだが、途中一部砂地になる。これが結構な砂の層で足がもつれる。砂地の写真はないが、途中で写真を撮ってくれた方が送ってくれたのがこれ。こんな感じのところをひたすら走る。写真には道路脇に集まっていた子たちが写っていないが、給水所のペットボトル目当ての子どもたちが集まっており、ワイワイと盛り上がっているので、応援してくれているわけではないが、なんとか孤独感を味うことなく走ることができる。
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途中の給水所では600mgのミネラルウォーターのペットボトルが配られる。これが、重い。ほんの少しだけ水を飲みたいだけだから紙コップくらいがちょうどいいのだが。それに走っている途中の疲れているときに、新しいペットボトルのキャップを力を入れてあけるのって結構しんどい。。。この重たいペットボトルの水を少しだけ飲んで、また蓋をして、子どもたちにあげる。まあ、捨てるわけではなく子どもたちがもらってくれるならまだいいか。

私たちが走っている間に、ゴール地点ではこういうモードコレクションが行われていたらしい。
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今年はゴール地点が去年と違った。そのため、残り数百メートルでラストスパートしようと思って最後の角を曲がったら、ゴールはもう目と鼻の先だった。。。折角なので残り100mくらいで猛烈スパート。結果はおそらく1時間7分か8分くらい。練習不足でこれならまあまあでしょう。
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優勝すると、こういう格好をさせられるらしい笑(セネガルマラソンのfacebookサイトより)。
いやいや笑い事ではなく、王様と女王様の格好。私も着てみたいわと友人に話したら、「え~、私は顔に落書きされるの嫌だわ~」と笑
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さて、本日、セネガルマラソンのサイトの結果が掲載されたのだが、わたしのタイム、1時間59分になっている。。。ありえない。。。まあ数分の誤差なら分かるけど、どうやってタイムを導いているのだろうか。私、この時間にはホテルに戻って優雅に朝食を食べてましたが。。。

最後の最後まで期待を裏切らない。



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# by iihanashi-africa | 2018-12-05 09:07 | セネガル | Trackback | Comments(0)
アブラヤシの木とパームオイルの原料
ガーナはアブラヤシの生産量も世界第8位。アフリカでは、ナイジェリア、カメルーンに次いで第3位。ガーナのイースタン州を訪問した際は、カカオの木に匹敵するほどアブラヤシの木がそこかしこに見られた。

あまり間近で実を見たことがなかったので、野菜畑へ行くまでに何度も立ち止まってアブラヤシの写真を撮ってしまった。
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これを搾油すると真っ赤なパームオイルが出来上がる。
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パームオイルは安価なため、アフリカではおそらく最も調理に使われている油ではないだろうか。
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日本では、赤い色や独特の風味が好まれず、また健康にも実はよくないとも言われており、パーム油をそのまま調理に使うことはほとんどない。しかし、実は見えないところで私たちの口に大量に入っていることはご存知だろうか。最も知られているのはチョコレート、そしてスナック菓子、カップ麺、クッキー、マーガリンなどなど。私は、職場にいるときほぼ毎日セネガル料理のランチなので、私の体はパームオイルで一杯かも。。


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# by iihanashi-africa | 2018-12-04 07:53 | ガーナ | Trackback | Comments(0)
『マラリアビジネス』という映画とスキャンダラスな抗マラリア薬事情
(映画の内容は下の方にあります)

私が9月頃に得ていた情報では、Cine Droit Libre映画祭という映画祭が11月27日から始まる予定だった。Cine Droit Libre大ファンの私は、スケジュール帳に早くから記入しており、ちょうど出張もない時期だし、すごく楽しみにしていた。

しかし、開始するはずの11月27日になっても一向にプログラムがアップされない。いつもなら遅くとも数日前にはアップされるのに、今回は当日になってもアップされないということは、映画祭がキャンセルになったのかと思い、11月28日に、映画祭とは関係ないところで、前回記事にしたドキュメンタリー(アブデラマン・シサコ監督に魅了された映画監督が作ったドキュメンタリー映画)を見に行った。

そしたら、映画の最後に監督が「今日はCine Droit Libreと上映が重なったにも関わらず来てくださってありがとうございます」と発言されて、かなり焦った。え、うそ、映画祭が始まってるの???プログラムがアップされてなかったのに。監督の話を聞きながら、携帯をごそごそいじって、Cine Droit Libreのfacebookページを見たら、なんと!!!数時間前にプログラムがアップされている。え~、映画祭が始まってからプログラムがアップされるなんて、そんな~。結局今年は5日間のうち2日間の上映映画を逃してしまった。

それに加えて、去年までは上映会場がフランス文化センターやらドイツ文化センターやら外国人にとっては行きやすい場所だったのに、今年から大学構内やゲジャワイという郊外の野外会場に変更になり、非常に行きにくくなった。プログラムを見る限り、今回の映画祭では一つしか鑑賞できなさそうだ。残念無念。
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ただ、唯一見た映画が衝撃的だった。
『マラリアビジネス』というタイトルからして面白そうだったが、ストーリーが進むにつれ、前のめりになって釘付けになった。

『マラリアビジネス(Malaria Business)』
監督:Bernard Crutzen
2017年、ベルギー
70分


ナレーション:ジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)



2015年6月、ベルギーが世界に誇る歌手ストロマエStromaeが、コンサートを行うはずだったルワンダで体調を崩し、コンサートを急遽キャンセルしてブリュッセルに緊急輸送されたというニュースが報道された。原因はマラリア予防で飲んでいた抗マラリア剤メフロキン(Mefloquin、仏語でLariam)の副作用だった。メフロキンで副作用が出た人は私も何人か知っている。常に不安になったり悪夢をみたりするそうだ。ストロマエの症状はかなり深刻で、幻覚症状や機能障害まで起き、薬をやめても回復せず、うつ症状で自殺を考えたこともあったそうだ。「兄弟がいなければ私はここにいなかったかもしれない」と本人が映画の中で語っている。2年経っても完治しなかった。

この出来事をきっかけに、メフロキンに疑問を持つ人が出てきた。その中の一人の医師が友人の映画監督Crutzen氏に話を持ち掛け、出来上がった映画が『マラリアビジネス』。調べれば調べるほど、WHO(World Health Organization世界保健機構)と製薬会社の密な関係が明らかになってくる。

2016年、ビルゲイツ氏は彼の資産の半分をマラリア撲滅のために使うと発表し、ワクチンも開発中とのことで、世界から賞賛された。しかし、もう100年近く前からアルテミジア・アニュアArtemisia Annua(日本語ではクソニンジンというらしい(wiki))という自然の薬草の効果が分かっていたのだ。すでにアルテミジア・アニュアから分離させたアルテミシニンと他の抗マラリア剤を併用する複合薬剤(ACT)は存在し、最も推奨される薬として販売されているが、実は、わざわざ効果なACTを服用せずとも、アルテミジア・アニュアを煎じたお茶を大量に飲むとすぐに治るそうだ。一般の抗マラリア剤に比べ、ずっと安価で、しかも驚異的とも言える効果があると言われている。しかし、WHOは15年以上にもわたり、その単独効果を否定し続け、他方で副作用の大きい薬や、既に薬剤耐性が頻繁に見られていた薬を推奨し続けた。なぜなのか。


WHOの資金はかつては公的組織からの支援が半分をしめていたが、現在は公的支援は15%程度にとどまり、代わりにビルゲイツ財団や製薬会社からの支援が大半を占めるようになっている。国際機関もファンドレイジングをしないと機能しない。民間会社みたいだなあ。大株主の意見が活動の方向性を作用するみたいな。。こういう仕組みだと仕方ないことなのかなあ。。



マラリアの研究で支援を得ていたコンゴ人医師がアルテミジアの効果の研究をしていると分かった瞬間、支援が打ち切られたり、研究結果の成果をどの雑誌でも紹介してもらえなかったり。不可思議なこと(いや、原因は分かっていたのだが)が起こっていた。

この映画の製作の段階から、WHOが動き出した。アフリカのWHOオフィスがコンゴ人医師の研究を支持し始めた。そして、2017年後半に映画が公開されてから、WHOは更に動く。あれだけ伝統医学を過小評価していたWHOが、伝統医療の認定へと立場を変えたのだ。ネット検索したらこういう記事があった。

「漢方薬や鍼灸など「伝統医療」WHOが認定へ」
https://www.sankei.com/life/news/180109/lif1801090004-n1.html


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アルテミジア・アニュアの単独効果が絶大であることは分かり、今後おそらく急速に広まっていく治療法だろうが、あまりはやし立てすぎるのは少々危険な気がする。アルテミジアの栽培については、マダガスカルでもセネガルでもかなり大規模に行われ始めているが、需要が高まれば生産ももっと増やさなければならない。今度は『アルテミジア・ビジネス』と言われないよう、農家のこともしっかりと考えた生産を行わなければならない。

会場では、セネガルでアルテミジア・アニュアを販売するNGOも来ており、アルテミジアのお茶を試飲させてくれた。苦みの強い薬草茶という感じ。もちろんこんな少量では治療効果はない。会場のセネガル人は、「これは砂糖を入れても効力は薄れないか?」と聞いており、ちょっとほっこり。

これが、その製品。
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セネガルでは、アルテミジアの販売が許可されており、既に市場で見つけることができる。

この映画は、2019年1月に「France 24」という24時間の国際ニュース専門チャンネルが取り上げてくれることになっているらしい。英語版も存在するがまだ公開されていない。予算的な問題もあるらしいが、そのほかにも越えなければならない壁もあるのかも。


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# by iihanashi-africa | 2018-12-01 12:05 | アフリカ全体 | Trackback | Comments(3)
アブデラマン・シサコ監督に魅了された映画監督が作ったドキュメンタリー映画
先日、アブデラマン・シサコ(Abderrahmane Sissako)監督についてのドキュメンタリー映画を見た。監督の映画は見たことはあったが、監督ご本人についてはあまりよく知らなかったし、ドキュメンタリー映画が面白い視点で描かれていたので、帰宅後に気になって色々調べてしまい、平日なのにかなり夜更かししてしまった。

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アブデラマン・シサコは、モーリタニア出身の映画監督。1961年生まれなので、現在57歳。父はマリ人、母はモーリタニア人。生まれはモーリタニアだが、すぐに家族とともにマリへ移住し、高校までマリで生活することになる。そしてその間に学生運動に参加し、脅威を感じた当時のムサ・トラオレ政権は学生運動のデモを禁止した。シサコ自身かなりの活動家だったらしい。

1980年、19歳の時にシサコの母が住むモーリタニアに戻り、ソビエト文化センターに通いつめ、ロシア文学も学び、21歳で当時のソ連へ留学し、7年間滞在している。当初はモスクワ大学に入学し、その後モスクワ映画学院で学び、映画への情熱は高まるばかりだったが、当時は、この後モーリタニアに戻ってテレビ局にでも就職するのだろうと思っていたようだ。ただ、その前にどうしても映画を作りたいという思いがあり、ロシア滞在の最後に彼の最初の作品となる短編映画「le Jeu(遊び)」を卒業作品として製作し、この作品がブルキナファソで2年に1回開催されるFESPACO映画祭で上映され、Canal+が映画を購入した。そのお金で、次の短編映画「Octobre(10月)」を製作し、1993年にカンヌ国際映画祭で評価され、ミラノアフリカ映画祭の短編映画の部で最優秀賞を受賞している。ここから彼の映画監督としての人生が始まり、この映画を評価したフランス人の誘いで、フランスへと拠点を移すことになる。

1998年に製作した長編映画「La vie sur terre」はマリの父を思って作られ、2002年の「En attendant le bonheur(Heremakono)」はモーリタニアの母のことを思って作られたらしい。

そして、かの有名な長編映画「バマコ(2006)」「ティンブクトゥ(2014)」であるが、この2作品は日本でも何度か上映されたし、私が語るまでもないほど評価されている映画で、受賞した賞を上げたらきりがない。なので、ここではこのくらいにとどめておこう。ただ、強いメッセージ性のあるこれらの映画を作った後で、あなたはアフリカの代弁者かと聞かれた時、彼はこう答えている。私にとって映画は表現のツールだ。この可能性のある表現ツールを使わせてもらえるのだから、今自分が気になっていること、問題になっていることを取り上げたいと思っている。

ティンブクトゥは実はまだ見ていない。
なかなか見る機会がないのだが、日本に帰国する前にセネガルで上映されないかなあ。。。


「バマコ」はYoutubeで発見。



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『Abderrahmane Sissoko : Par-delà les Territoires(アブデラマン・シサコ:国境を越えて)』
監督:バレリー・オスフ(Valérie Osouf)
2017年、70分

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私が見たこのドキュメンタリー映画は、アブデラマン・シサコ監督に魅了された映画監督バレリー・オスフ(Valérie Osouf)(写真の左の女性)が製作した。映画上映の最後にオスフ監督との討論会があったのだが、監督の話によると、当初、製作費を支援してくれたテレビ局からは、「アブデラマン・シサコ監督の伝記のような映画を作ってほしい」、「貧しい家出身のアフリカ人の男性が様々な人に出会い、そのおかげで才能を開花させる場を与えられたことで今の成功に至っているというようなストーリーにしてほしい」と言われたらしい。

ただ、オスフ監督は、アブデラマン・シサコを所謂「アフリカ人」としては捉えておらず、マリ、モーリタニア、ロシア、フランスなど様々な社会の影響を受けた「世界人」と見ており、どうしてもテレビ局の意向には沿いたくなかったと話す。

加えて、アブデラマン・シサコの映画を撮影するときの姿勢と彼の考え方に感銘を受けてこの映画を撮影するのだから、自分が感銘を受けた部分をクローズアップしようと思ったそうだ。だから、映画を見ただけでは、アブデラマン・シサコの通ってきた道全ては分からない。ただ、シサコの思いは十分に伝わってくる。

アブデラマン・シサコ監督は、映画製作でシナリオを書かない。もちろん大枠のストーリーはあるものの、役者が発する言葉は、役者が考える。そしてキャスティングも現場で偶然出会った人であることも頻繁にある。この点は製作会社泣かせではあるものの、彼にとって映画は「Le hasard(偶然)」の産物だそうだ。シナリオを一語一句読んでしまうと、時に役者が引き立たないことがある。そのため、魅力を感じる役者を抜擢し、その人が本来持っているものを引き出すことに注力する。そして、魅力的な役者全員が引き立つように、うまく編集する天才だとオスフ監督は話す。

シサコ監督は、「偶然」の産物と話すが、誰もが「偶然」を撮っていれば映画になるわけではなく、そこには監督の思いと感性がやはりなくてはいいものは作れない。

https://vimeo.com/242381909



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# by iihanashi-africa | 2018-11-30 10:43 | アフリカ全体 | Trackback | Comments(0)
プランテンバナナとその調理法
ガーナで撮りためた農作物を立て続けにアップしているが、今回はプランテンバナナ。調理用バナナと呼ばれることもあるが、基本的に「バナナ」と単独で呼ぶと、生食用の所謂一般的にイメージするバナナのことをさす。私が2002年に初めて赴任したアフリカの国がカメルーンだったが、そこで初めてプランテンと出会った。アフリカでは砂糖を加えた肉じゃがやすき焼きのような料理は苦手な方が多く、なぜ肉を甘くするのだと言われたこともあるが、熟して甘くなったプランテンが入った料理は好きなのかと不思議に思った記憶がある。

プランテンと普通のバナナの違いは、まず大きさ。プランテンは普通のバナナの倍近くの大きさである。そして。プランテンは、かくかくと角があり凛々しいバナナの形をしている。

ただ、プランテンの木と普通のバナナの木は、全く見分け方が分からない。園芸局の方に聞いても分からないという。一瞬で見分ける方法などあるのだろうか。。。下の写真は全てプランテンの木。
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「プランテンはその成熟過程の全てにおいて調理の対象となり、熟れすぎたプランテンは生食も可能である。プランテンが熟するとより甘みが増し、皮はバナナと同様に緑から黄色を経て黒く変化する。緑の時期には硬くデンプンが豊富であり、ジャガイモのような風味がある。黄色になると柔らかくなり、デンプンは豊富であるが甘くなる。とても良く熟したものはさらに柔らかく、果肉は濃い黄色になり、より甘みが増す。」wikipediaより。

この成熟過程に応じて様々な調理法があり、緑色のプランテンはこうして茹でると芋のようないい味がでる。
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熟して甘くなったものは、揚げると美味しい。
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こうして餅のようについてフフという料理にすることもある。
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焼きプランテンも美味しい。
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そして、個人的なヒットは、プランテンチップス。左は甘くなったプランテンチップスで、右は甘くないプランテンチップス。この甘くないチップスが最高に美味しかった。それも、スーパーで売っているものより、路上で女性たちが売っているものが最も美味しい。
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# by iihanashi-africa | 2018-11-29 02:26 | ガーナ | Trackback | Comments(0)
ガーナのカカオ畑とカカオニブ製品
ガーナはカカオ豆の生産量世界第2位である。

ただ、ガーナではなかなか美味しいチョコレートには出くわさない。もし作れたとしても、ガーナ人にとってはチョコレートは子どもの食べ物だし、暑いからバターやクリームが多いチョコとはすぐ溶けてしまうし、美味しいチョコレートをガーナで作るメリットはそれほど高くない。ただ、原料を輸出するとしても、可能な限りガーナで加工して付加価値をつけて輸出しようとする動きはあるようだ。

ガーナチョコレートの種類については、「ガーナ料理一覧」の記事でも紹介した通りだが、先日のガーナ出張で、友人から興味深いカカオ豆製品をもらった。

「カカオニブCacao Nibs」と呼ばれる粗びきカカオ豆を使った製品。カカオニブは世間ではスーパーフードと呼ばれているらしい。栄養価が高いらしいが、ちょっとひねくれた私はスーパーフードとというワードを使いたくない気持ちもある。でも、こうして注目されてガーナのカカオが売れるのであれば、それはそれでいい。

友人からもらったのは、Ohene Cocoaというブランドの製品。
カカオ豆をそのまま砕いただけのカカオニブ(写真の右)とカカオニブにブラウンシュガーとバニラエッセンスを加えて板状に固めたカカオクランチ(写真の左)
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カカオニブ100%は、甘くないチョコレートの風味とコリコリという食感がいい。沢山食べるものではないが、おやつの時間に数グラムつまんだりしてもいいかも。あとはお菓子作りにも使えそうだし、サラダにパラパラとかけてもいいかも。
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カカオクランチは、かなりお勧め。
とても美味しかった。チョコレートほどしつこくなく、このくらいはパクっと食べてしまえる。チョコレートにカカオニブを少し入れたものは日本で購入できるようだが、カカオニブをただ固めただけのクランチはなかなか見つからない。もう一度ガーナに行く機会があったら(あるかなあ・・・)、これを買ってきたい!誰か買ってきてくれないかなあ、、、とつぶやいておけば誰か買ってきてくれるかな?
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ガーナの農家さんの畑に行くと、大抵畑の入り口にまずカカオの木が植えられている。
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# by iihanashi-africa | 2018-11-28 06:30 | ガーナ | Trackback | Comments(0)
フフの杵と臼
前回の記事、ガーナ料理一覧でも記述した「フフFufu」という料理。フトゥと呼ぶこともある。餅のようにふっくらもちもちで、でも餅ほどねばねばしておらず、喉につっかえることもない。ヤムイモやプランテンの甘味がとても美味しい。

これまでも何度か作っている場面には出くわしたのだが、今回のガーナ出張中にじっくりと眺める機会があったので、映像に収めてみた。

日本の餅つきのように杵と臼があり、一人が杵でつき、もう一人が手返しする。かなり餅つきと似ている。

ガーナでは、まず調理したキャッサバをつぶしていく。
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ある程度ペースト状になったら、既についてあったプランテンのペーストを加えて混ぜ合わす。
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ある程度混ざったら、しっかりともちもちになるまでつき続ける。
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ついている様子。



私もちょっとだけ手伝わせてもらったが、力がないので全然使い物にならないらしい。
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こちらは10年近く前にブルキナファソで撮った写真。
ブルキナファソはヤムイモのフフ(フトゥ)。繁盛していたレストランだったからか、地域の違いかは分からないが、臼が大きい。
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# by iihanashi-africa | 2018-11-26 07:02 | ガーナ | Trackback | Comments(0)
ガーナ料理一覧
ガーナに続き、今週はブルキナファソに出張しており、今日セネガルに帰ってきた。報告書も飛行機の中でほぼ書き終わり、10月末から続いていた忙しさがやっと落ち着き、緊張もほぐれ、やっと穏やかな気持ちでブログを書ける。この1カ月全く時間がなかったわけではないため、少し記事を書こうと思った週末もあったが、ストレスを感じていると全く集中できないみたいだ。一カ月もブログを書かないと、書きたいことリストが一杯になり、どれから書いていいか分からなくなる。少しテンポアップして書けるかな。

**************

セネガルに赴任して約2年。この間にガーナに4回出張した。
ガーナの料理も種類が豊富で全種類を食べるには相当時間が必要だし、様々な地域を渡り歩かなければならないが、とりあえずおそらくメイン料理は食したので、まとめてみることにする。

下の写真は、首都アクラのあるレストランのメニュー。
基本的に、炭水化物から1つ、ソースから1つ、トッピングの肉・魚から1つ選ぶ形になっている。フフにはライトスープ、バンクにはオクラソース、パラバソースにはコメなど、ガーナ人お決まりの合わせ方があるらしいが、私のような「基本」を知らないものは、とにかく食べてみたいものをやたら組み合わせる。下の写真にはガーナ人にとってはあり得ない組み合わせもあるだろうが、どうかそれはご了承を。
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そういえばナイジェリアもそうだったが、ガーナ料理ももともとソースがピリ辛で出てくることが多い。セネガルやブルキナ、ニジェールのように、料理が出てくる時点では辛くなく、横に置いてあるトウガラシをお好みで入れて辛くするスタイルとは少し違う。もちろんガーナもトウガラシで更に辛くすることもできる。

ガーナ料理でよく使うトウガラシに「シトShito」というペーストがある。初めて食べた時、「これはうまい!」と思った。トウガラシに加え、乾燥させた魚やエビのパウダーが入っており、「出汁」が効いている。まさに日本の鰹だしのような海の味わいがあり、これは料理に使えると思って自宅用にも買ってきている。様々なガーナ料理に使われているので、最初に紹介しておくことにする。
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フフ:Fufu
ブルキナファソ料理でもフフを紹介したが、フフは基本的にガーナを含めた海岸沿いの降雨量の多い地域の伝統料理。ブルキナファソでは、フフといえばヤムイモかプランテンバナナのどちらかだったが、ガーナではキャッサバとプランテンバナナを餅のようについて捏ねている。ただ、ブルキナファソに近いガーナ北部ではフフというとヤムイモがメインらしい。写真は、サバ入りライトスープ。Lightというだけあって軽めのソース。


c0116370_04290384.jpgバンク:Banku
キャッサバとメイズを発酵させたものを練ったもの。キャッサバの練り物は大抵かなり発酵しており、酸味が強いことが多い。こういう料理、コートジボワールにもあった気がする。この酸味が癖になるらしいが、私はちょっとだけ苦手かなあ。写真は、サバ入りオクラソースとの組み合わせ。ちなみにガーナでは、サバをサーモンと呼ぶらしい。知らないと出てきたときに一瞬がっかりするのだが、このサバは脂がのっていて美味しい。これまでに期待を裏切った「サーモン」はないので、とてもお勧め。



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ケンケ:Kenkey
発酵させたメイズを練ったもの。メイズやプランテンバナナの皮で包み茹でてある。バンクと同じく酸味があり、やはり私自身は沢山食べられない味だったかも。写真のように魚とペペソース(ピリ辛トウガラシソース)とシトを組み合わせて食べるのが一般的らしい。


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テューザフィ:Tuo Zaafi
ガーナ北部の伝統料理。頭文字をとってTZと記述されていることも多い。メイズのパウダーにお湯を加えて練った料理。ケニアのウガリ、仏語圏西アフリカでトウと呼ばれる料理と同じかな。写真は、アヨヨ(ayoyo)という葉物野菜のソースとホロホロ鳥。ホロホロ鳥はガーナ南部ではなかなか食べられないようだ。アヨヨを調べたらCorchorusと出てきた。日本語だとなんていうのだろう。


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レッドレッド:Red Red
豆がベースのシチュー。パームオイルもたっぷり入っていて赤いからこの名前がついたのかな?揚げたプランテンバナナと組み合わせることが多いらしい。加えて、写真の上にある白い粉はキャッサバパウダーで、お好みに合わせてかけて食べる。


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パラバソース:Palava Sauce
私の中でオクラソースに匹敵するおいしさのパラバソース。牛肉やドライフィッシュ、エビ、キャッサバ、ヤムイモ、ホウレンソウのような葉物野菜に加え、あのエグシメロンの種が入っている。だから美味しいのか~~!ナイジェリア料理の中でもとても美味しいと思ったエグシスープ。ガーナのパラバソースはエグシがメインではないが、肉や魚にからまって美味しいペースト感を出している。パラバソースは通常白米と組み合わせるらしいが、私は茹でたプランテンと合わせてみた。



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ジョロフライス:Jollof Rice
ナイジェリア料理でも記述したことのあるジョロフライス。セネガルのジョロフ王国が名前の起源で、セネガル料理のチェブジェンの変化形。トマトソースがベースの炊き込みご飯のようなもの。植民地以前にセネガルから伝わっており、既にガーナの国民食となっている。写真は、地方の現場視察でお弁当として出たジョロフライス。キャベツやトマトなどの生野菜が着いてくることが多いらしい。


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プランテンバナナの炭火焼き
街中のあちこちで見られる焼きプランテン。プランテンをバナナと呼ぶと「これはバナナではなくプランテンだ」と修正される。プランテンバナナの炭火焼きはとても美味しい。購入するときに、「固い方?柔らかい方?」と聞かれる。まだ固いプランテンと少しだけ熟したプランテンの違いなのだが、固い方も十分に甘味があるので、私は固い方が日本の焼き芋っぽくて好きかも。


*******************************

【番外】チョコレート

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日本でガーナといえば、ガーナチョコレートをまずイメージする方も多いと思うが、ガーナではカカオ生産量はコートジボワールに次いで多いものの、チョコレート加工は進んでいない。もちろん一般的なガーナ人は滅多に口にすることはなく、チョコレートは子どものお菓子。5、6年前位まではガーナで作られたチョコレートは美味しくないと言われており、私が当時もらったチョコレートも粉っぽくて全く美味しくなかった。これは一般的に販売されているちょっぴり粉っぽいチョコレート。


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しかし、ここ数年、やっと美味しいと思えるチョコレートが出てきた。まずはNicheチョコレートシリーズ。これが出てきたときはようやく美味しく食べられるチョコレートが出てきたと思った。写真は7種類だが、今はもっと種類が増えている。


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そしてもう一つ、先進国にも負けないチョコレートが出てきた。友人に教えてもらった57 Chocolateというブランド。ガーナ人の姉妹が始めたチョコレートで、これは高くても買いたくなる。
http://www.57chocolategh.com/


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# by iihanashi-africa | 2018-11-25 04:31 | ガーナ | Trackback | Comments(2)
アクラの街並み
10月末から仕事が立て込み、今に至るまでブログをアップする余裕がない。
家族からもコアな読者の方からも、アップされていないねと連絡があり、ご心配をかけているようなので、とりあえずちゃんと生きている証しに一本アップしておこうかな。本格的なアップは、あとしばらくお待ちくださいませ。

昨日まで一週間ガーナへ出張していた。
この2年間でガーナには4回出張したが、3回目にやっと見え始めた成果が、4回目で確信に変わった。様々な地域で農家さんの収入向上がみられ、自分としてもとても嬉しい出張だった。

さて、ガーナの首都アクラだが、来るたびに新たなマンションが建設されていたり、新たな店がオープンしていたりと本当に動きの速い街だと感じる。そして、やはり都会だ。もちろん繁華街に行けば、まだまだ雑多で貧困層の多い地域もあり、それはまた時間のある時にアップしようと思うが、まずはアフリカのイメージを覆すアクラの街並みをどうぞ。

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飛行機からの写真は前回の出張の方がキレイに撮れていたかも。




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# by iihanashi-africa | 2018-11-19 08:36 | ガーナ | Trackback | Comments(3)
ブルキナファソ代表野球チームが世界大会に参加するための支援
このブログでも過去に何度も記述した「ブルキナファソの野球」の話。

2年前には、高知ファイティングドッグスで活躍するラシィナ選手とブルキナファソの野球をここまでの支えてきた一般社団法人北海道ベースボールアカデミー代表の出合さんについて記述した。

高知旅行⑤:高知ファイティングドッグスのブルキナファソ出身ラシィナ選手
ブルキナファソ初のプロ野球選手誕生
ブルキナといえば「野球」

そして、今年6月に、出合さんがブルキナファソ野球連盟から監督就任依頼のレターを受けとり、ブルキナファソ代表野球チームの監督に就任した。

私は、ただただ陰ながら応援したり、こうして記事にしてみたりすることしかできないのだが、出合さんの熱い思いと人柄に惹かれて多くの素敵な方々がサポートにつき、それらの方々に支えられながらすごく大きな夢を実現している姿は、私も励まされるし、勝手ながらなんか自分の夢が実現していっているかのように興奮する。本当にすごい。

監督に就任した出合さんとブルキナファソ代表チームは、2020年に開催される世界大会を目指すため、まずは2019年5月に、北海道富良野市でブルキナファソ代表チームの強化合宿を開催するそうだ。富良野は、出合さんが代表を務める一般社団法人北海道ベースボールアカデミーがある場所。2019年5月上旬~6月下旬の間、北海道富良野市を拠点に、半日トレーニングを行い、大学、社会人、プロ野球チームとの国際親善試合が企画されている。


現在クラウドファンディングでサポーターを募集しているので、関心のある方は是非!


ファンディングのリターンの多くは、北海道で行われる親善試合やトークイベントへの招待券や野球対決など。でも私はこの時期に北海道に行けるか分からないので、特別オーダーバッドにしてみた。野球をする夫が使ってくれそうだし。
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ほんと頑張ってほしいなあ。


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# by iihanashi-africa | 2018-10-25 08:38 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
ダーラのチーズとリンゲールのヨーグルト
前回の記事(セネガル最大のダーラの家畜マーケット)にも書いたように、畜産が盛んなルガ州では、家畜から得られる副産物も有名だ。中でも、ダーラDahraのチーズリンゲールLinguereのヨーグルトは、美味しいことで有名である。

特に、リンゲールのヨーグルトは絶品だと思う。
普段ダカールでは、輸入物の4つで3500セーファー(700円)もするヨーグルトを買っているのだが、スーパーで売られているセネガル産ヨーグルトはどれもいまいちで、3分の1の値段であってもあまり手を付けない。しかし、リンゲールのヨーグルトは違う。牛乳から作ったばかりの、まだ微妙にミルクの味が残っているなめらかな飲むヨーグルトで、結構な量をすぐに飲み終わってしまう。

特におすすめのブランドはKosam Jolof。きめ細かい滑らかな優しいヨーグルトだ。

リンゲールの駅の近くに工房があるのだが、そこまで行かなくても、ガソリンスタンドTOTALのブティックで入手できる。
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以前リンゲールに行ったときは、この入れ物に大量にヨーグルトを買って帰った。ちなみに、ここではビニール製パッケージの入手が何よりも困難らしく、毎回行く度にパッケージが異なる。下の写真のパッケージはKosam Jolofのものではないのだが、パッケージが入手できず、やむなく他の工房のパッケージを使っていた。
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本来のパッケージはこれ。もう少し洗練されたパッケージもあるらしい。リンゲールに行く際は是非お立ち寄りを。一袋250セーファー(50円)。
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そしてリンゲールから少し西のダーラで有名なのが、Fromagerie de Ferloというチーズ工房。この工房は2008年に設立されたが、10年経った今、マーケットの日にはひっきりなしにお客が来る有名な工房となった。チーズ以外にもヨーグルトを製造しており、お客さんの半数以上はヨーグルトが目的。
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冷蔵庫を開けると、美しい真っ白なチーズがぎっしり。遠くからフランス人も買いに来るらしい。
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私は、作り立ての真っ白なチーズと熟成させたチーズを一つずつ購入。どちらも一個2500セーファー(500円)。帰宅して食べてみたが、私は熟成させた方が好きかも。熟成チーズはパルメザンチーズみたいで、さらだにもよく合う。でも、これ、私一人で食べきるだろうか。。。
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ここには牛の油も売っていた。セネガル料理で真っ赤なパームオイルを使うことがよくあるが、パームオイルの代わりに白いご飯にかけたりして使うみたい。チーズ工房まで私たちを案内してくれたホテルのオーナーは、お客を連れてきてくれたということでこの牛の油を1本もらっており、かなりはしゃぐ感じで喜んでいた。私たちもこれでオーナーにお礼ができてよかったわ。
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ダーラのチーズは、セネガル一美味しいとまでは言えないが、見た目も味もかなりの質ではある。でも、個人的にセネガルで最も美味しいチーズはKeur Moussaの修道院で作られているヤギのチーズ。これは、輸入物にも負けない美味しさである。別途いつか紹介することにしよう。


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# by iihanashi-africa | 2018-10-23 07:29 | セネガル | Trackback | Comments(0)
セネガル最大のダーラの家畜マーケット
セネガルから265kmのところにダーラDahraというコミューンがあるのだが、ここで毎週日曜日に開催される家畜マーケットはセネガル最大だという。西アフリカでも最大級と言われる。1日の取引額が10億セーファー(2億円)に達することもあるそうだ。セネガル国内だけでなく、モーリタニアやマリ、ガンビアなどからも家畜が集結する。

ダーラはルガ州の東側に位置するが、ダーラやそこから更に東のリンゲールという街は畜産で有名である。この地域を車で走ると見事に畑がなく、雨期後の10月は草が青々と地面を覆って家畜の餌の宝庫となる。特にリンゲールの牛は質が高いことで有名だ。
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毎週日曜日のマーケット(ルマLoumaと呼ばれる)の日、ダーラには近隣の村から多くの方々がやってきて、一週間で最も活気のある日となる。そのため、銀行も郵便局も市役所も、日曜日は営業・開館している。この街は、金曜日と土曜日が休みらしい。セネガルでは珍しい。

この日、落ちるんじゃないかと心配してしまうほど大勢の人が乗った車や馬車がダーラの街に向かっていた。
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家畜マーケットは、かなり広く、歩いて見るには時間がかかる。そんな事前情報も何もないままに到着した私たちの近くに、偶然にも馬車を持っているというお兄さんが危険だから案内するよと話しかけてくれたのだが、この馬車での案内が本当によかった。今までに経験したこともない光景を見られ、こういう案内がなければ絶対に入ることもできなかった牛のマーケットもぐるっと一周できた。本当にすごい迫力なのだ。

家畜マーケットは、牛、羊、馬と場所が異なる。特に牛は体が大きい上に、気性が荒い牛もおり、一般客が入るのは危険なため、高い塀で囲われている。
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こんな状態だとどれが誰の牛なのかも分からなくなりそうだが、この雑踏の中で取り引きされているのだからすごい。

赤毛の茶色い牛は、モーリタニアから来た牛で、白い牛はセネガルのルガ州の牛だという。大きくて立派な牛は300万セーファー(60万円)で取り引きされることもあるが、平均的な牛は、10万~30万セーファー(2万~6万円)程度。馬車で案内してくれたお兄さんは、この日、17万セーファー(3.5万円)で牛を1頭購入したらしい。やはりダカールと比べると格段に安い。
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バイヤーは、トゥバ、ルーガ、サンルイ、ダカール、ケベメール、ジュルベルなど、様々な街からやってくる。売られた牛は、一旦行き先ごとに別の区画に入れられて、トラックが来るのを待つ。




購入した牛を車に積む人々。
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こっちは羊のマーケット。
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そして、こちらは馬のマーケット。
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牛乳やヨーグルトを販売する人もいる。
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マーケットの方々用に食堂もあり、こうして調理された肉も売られている。
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最終的にこういう大きなトラックで、ダカールやトゥバまで家畜を運ぶ。
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案内してくれたお兄さんと相棒の馬。ベッキーという名前らしい。
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偶然にもダーラに行った日曜日がマーケットの日だと知り、偶然にもセネガル最大の家畜マーケットだと教えてもらい、偶然にもベッキーに出会えたおかげで、週末プチ旅行が更に充実したものになった。いや~、本当に見ごたえがあったなあ。


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# by iihanashi-africa | 2018-10-22 09:21 | セネガル | Trackback | Comments(3)
『KANIAMA SHOW』という短編映画と80年代の政治プロパガンダ番組
先週、すごく面白い短編映画を見た。

『KANIAMA SHOW』
監督:Baloji Fiction
2018年、ベルギー、コンゴ民主共和国
26分


80年代から90年代によく見られたアフリカの国営テレビの政治プロパガンダの番組を皮肉ってコメディタッチで描いたもの。衣装や髪型、番組のロゴ、プレゼンターの振る舞いなど80年代を思わせるよう、とても凝っている。

この当時の国営テレビの番組では、ゲストが来ては決まりきった表面上の会話だけし、政府の威厳を保つためにゲストが使われていた。今の時代にこういう番組を見ると喜劇でしかない。様々なゲストが登場するが、その合間合間にあまり品の良くない音楽のライブがある。カメラマンも集中しておらず、映像がぶれたりタイミングが合わなかったりする。監督はそこまで笑わせるつもりで作っていないかもしれないが、皮肉的な演出がかなり笑える。

そして番組の途中でふと映像が途切れ、どっかの国で見たことあるような光景が現れる。

私は、監督のボロジBolojiという方を知らなかったのだが、よくよく調べたら実は歌手であることが分かった。それも結構いい曲を作っている。もともと自分の曲のミュージックビデオを自分で製作しており、2018年春に発売されるニューアルバム『Avenue Kaniama』に合わせて、Kaniama Showというミュージックビデオならぬショートムービーを作ることになったようだ。

ミュージックビデオを作っていた方がこの映画を作ったと聞くと、すごく納得する。26分間、全く飽きずに映像が流れるのだ。




現在、ボロジ監督は長編映画も撮影中で、2019年公開に向けて動いているらしい。


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# by iihanashi-africa | 2018-10-16 04:34 | コンゴ民 | Trackback | Comments(0)