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鍋とスプーンを手に空腹を訴える
5月13日から15日の3日間、ブルキナファソ(特に首都ワガドゥグやボボ・ディウラソ、クドゥグ)では労働組合連合の呼びかけでストライキが行なわれました。

銀行や行政機関の大半は、通常通り仕事をしていましたが、教育機関、医療機関、郵便局はストライキを実行したようです。今、友人の従弟がワガドゥグの病院に入院していますが、彼の病院でもこの期間は医師や看護師の数が半減したそうです。

ストライキ2日目の14日は、鍋やスプーン、フォークなどの台所用品を手に騒音を立てながらデモ行進が行なわれました。多くの女性が参加したようです。

そもそも、労働組合がストライキを決定したのは4月末。政府が、労働組合の要求に対し満足のいく回答をしないためです。労働組合は3月に以下のような6つの要望を政府に提出しています。4月4日に政府が回答(カッコ内が政府の回答)していますが、不満の残る回答に、労働組合は4月8日、9日の2日間のストライキを実行しました。そして、それ以降も政府の対応が見られないため、再度ストライキの実行が決定されたのです。5月8日に、政府は、これまでの政府の努力を説明し、ストライキを中止するよう求めた書簡を労働組合側に提出していますが、予定通りストライキは実行されました。

① 公的機関・民間に限らず、労働者の給料と諸手当を2001年1月から25%上げる。
(→インフレに配慮しながら更に協議を続ける)
② 第一必需産品(米、ミレット、トウモロコシ、白インゲン、油、塩、砂糖、牛乳など)の価格を低下させ、価格と質をコントロールする。
(→6ヶ月間、関税と消費税の一部撤廃、一部の穀物に補助金を出す)
③ 石油製品にかかる税金の削減、所得税の削減、小売業・職人・下請け業者に課される税金の削減、銀行貸付の付加価値税を撤廃する。
(→所得税を削減、銀行取引の特別税導入、その他は協議中)
④ ONEA(水道)の基本使用量を10m3に、SONABEL(電気)を75KWHに引き上げる。
(→2008年7月1日から政府はONEAを8m3にSONABELを75KWHに引き上げる)
⑤ 2007年11月の政府と労働組合との交渉の合意点を即実行に移す。
(→労働組合の要望に応える用意がある。)
⑥ 物価上昇に対する国民運動のプラットフォームで即検討を行なう。
(→労働組合との話し合いに応じる用意がある。)


6つの要望のうち、④の政府の対応には労働組合も評価をしています。しかし、彼らが最も重点を置いている給与上昇と第一必需産品の価格低下は結果が出ていません。労働組合は、これらが解決しないのであれば、完全ストライキの可能性も示唆しています。

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by iihanashi-africa | 2008-05-19 09:58 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(0)
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