(前の記事の続き)
犠牲祭当日は、朝、正装してモスクでお祈りをします。 帰ってきたら、羊を解体し始めます。皮を剥いで、内臓を取って、、、ついさっきまで元気だった羊が、こんな姿になってしまいます。この過程も写真に撮りましたが、残酷でここには載せられません。日本では、スーパーで既に小分けになっている肉を買うので、元の姿を知らないということは幸せですね。 私は、この日、ブルキナファソ人の家に招待されました。昼の12時頃に訪問し、奥さんが台所で約50個の玉ねぎやピーマンを刻むのを私も手伝い、男性陣が2頭の羊を解体するのを観察しました。全部で3頭でしたが、1頭は前日に既に大の字にされて、軒下にぶら下がっていました。 羊の解体は、近所の男性たちが助け合って行います。1頭3人がかり。ワガドゥグは、イスラム教徒とキリスト教徒が混在しているので、隣人がイスラム教徒とは限りませんし、イスラム教の家族でも、羊をさばかない家族も多々あります。だから、近所で手の空いている人を探すのは容易です。どの男性も羊を解体できるのですから不思議です。子供たちも興味本位でやってきます。眺めていると、男性がある子供に「おい、この足を引っ張ってくれ」と頼んでいました。こうして子供たちも覚えていくのですね。 ひと段落したら遅めの昼食をとります。昼食は前日解体された羊の内臓を煮込んだものとサラダ(写真)。途中で、親戚や友人も代わる代わる訪ねてきます。彼らにも料理を出さなければなりません。 解体した3頭のうち2頭は焼きます。1頭は生肉のまま切り分けて、近所に配ります。焼きあがるのに3時間は掛かります。その間、男性は内臓を丁寧に洗い、小さく切って煮込み、その横では、頭を焼きます。捨てる部分は全くありません。私は、少し離れたところで、邪魔をしないように生後11ヶ月の男の子の子守をしながら、男性の働く様子を眺めていましたが、いつも家事をしない男性が、この日ばかりはたくましく見えました。 羊は、その日に全て食べてしまうのではなく、残りは揚げて保存しておきます。2、3ヶ月は保存できるそうです。 この日、私は夜7時半頃、帰宅しましたが、夜11時まで作業を続けたそうです。 ちなみに、犠牲祭では羊を捧げるのが一般的ですが、山羊を捧げる人もいます。羊は値段が高く買えない人もいるので、そういう人は山羊を買うようです。プライオリティーは雄の羊、次に雌の羊、雄の山羊、雌の山羊、牛、、、と続くそうです。
by iihanashi-africa
| 2007-12-21 01:38
| ブルキナファソ
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