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言語習得より大事なもの
先日、日本在住カメルーン人が「日本語が話せないので日本に溶け込めない」という話を書きました。確かに、言語が出来ると相手をより良く知ることが出来、目に見える文化だけでなく、その国の人々の考え方も理解できるようになります。言語は話せるに越したことはありません。しかし、「周囲に溶け込む」には、言語が話せる以前に重要なことがあると思い返しました。

私の日本人の友人に、外国語を話せないのに海外ですぐに友達を作ってしまう人がいます。話せないとは言っても、簡単な文章はできます。私がパリに留学していたときに、彼も初めてパリに来たのですが、来て直ぐにフランス人の友人を作ってしまいました。そして、意思疎通の難しい電話もしてしまうのです。大抵、言語が出来ないと口数も自然と少なくなってしまうものですが、彼の場合は違います。日本語を話しているときと全く変わりません。正確な文章にならなくても、単語単語を繋げて自分の言いたいことを伝えます。何よりも積極的なのです。そして順応性があります。決して自分を飾らず、普段のままの自分でその場を楽しむことが出来ます。ちなみに彼は、フランスに来る前、カメルーンに数ヶ月滞在していました。その時に出来た友達とも電話で楽しそうに単語をやりとりするのを聞いたことがあります。

一方、アフリカのさる国で出会った日本人女性は、全く逆のパターンでした。彼女は、フランスの大学院を出ており、フランス語を流暢に話します。しかし、滞在先の国になかなか溶け込めません。その国の短所ばかりが目に付きます。結局、職場と家を往復する毎日を送っていました。アフリカの生活が彼女に合わなかったのでしょうが、あれだけフランス語が話せたら会話も弾むだろうにと思ったものです。
by iihanashi-africa | 2007-08-04 17:56 | 日本 | Trackback | Comments(0)
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