セネガルのムスタファ君
セネガルの首都ダカール(→セネガル地図)の中心部に「ケルメル市場」があります。その一角に、ジェンベ(西アフリカに多く見られる太鼓)奏者一家の長男であるムスタファ君が小さな民芸品店を構えています。5人兄弟の長男であり責任感は一際高く、また家族思いでもあるため、両親や兄弟から絶大な信頼を得ており、ケルメル市場の仲間たちからの信頼も厚いのです。

私がムスタファ君に出会ったのは、彼からジェンベのレッスンを受けていた日本人の友人が「根っから優しいセネガル人がいる」と紹介されたのが初めてでした。盗難に遭い、金銭や衣服全てを失った日本人バックパッカーに、Tシャツやズボンなど衣服一式を買い与え、その日の昼食もご馳走してあげたというムスタファ君。もちろん彼は十分なお金を持っているわけではありません。それでも、「困っている人がいたら助けてあげなければならない」「稼いだお金は神が与えてくれた物だから皆に分け与えなければならない」と常日頃から口にしています。その後、日本人バックパッカーからは一度電話が来たきり音沙汰がなく、少々悲しんではいますが、この日本人が嫌いになりかけていたセネガルに一つだけ良い思い出ができたと喜んでいたそうで、ムスタファ君も満足しています。

ある日の夕刻、ムスタファ君に会うと、日中に財布をなくしてしまったと落ち込んでいました。落としたのか盗まれたのかは分からないとのこと。思い当たる場所は探したが、結局見つからなかったそう。その時ムスタファ君が言った言葉。「でも、拾った人の役には立っているはず。もし拾った人が家庭に問題を抱えていて拾ったお金で解決できたならそれはそれで意義があるのかもしれない。」
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by iihanashi-africa | 2007-05-18 05:45 | セネガル | Trackback | Comments(2)
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Commented by eiko at 2007-06-24 20:39 x
本当にこんなやさしく謙虚な人がいるんだ。ムスタファ君のような人ばかりだったら、この世の中に、いじめも虐待も戦争もないのにね。
Commented by iihanashi-africa at 2007-06-25 10:26
優しい人と一緒にいると、こちらも自然と優しくなってしまいます。つまらない事で怒ったり、自分に余裕がなく相手を思いやれない時にムスタファ君に会うと、まだまだ自分は心が狭いなと感じます。こういう優しさは、どこから学ぶのでしょう。やはり親からですかね。
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