ニジェールのお土産屋さんで、このようなペンダントのコレクションをよく見かける。Croix de Touaregs(トゥアレグ族の十字架)と呼ばれるペンダントで、トゥアレグ族の中でも特にKel Aïr族やKel Geresse族、あるいはアガデスに住む遊牧民、そしてプル族やハウサ族の中にもペンダントとして使う人もいるようだ。各十字架は、それぞれの都市のシンボルで、身につけている人の出身地を示すものでもある。最も有名なペンダントはアガデスのもの(写真の左上)で、イヤリングやネックレス、髪飾りとして民芸品店で売られている。蝋で型を作り、そこに銀を流し入れる方法で作っている。 これまでの研究によると、このような十字架は古代エジプトから存在したという説もあるようだが、イスラム教が南下する以前のキリスト教の影響が強かった時代に、それぞれの民族が十字架をかたどったシンボルを作ったとも言われている。 このように十字架をも思わせるペンダントだが、トゥアレグ族の中では、「東西南北」を示すと言い伝えられている。通常、このペンダントは父から息子へ受け継がれるのだが、その際に、「息子よ、今後おまえは世界のどこで死ぬのか分からない。だから、おまえに世界の四方向(東西南北)を示しておく」と言って、道しるべとなるように手渡すのだそうだ。
by iihanashi-africa
| 2017-11-10 06:31
| ニジェール
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