ニューヨークを訪れるのは3回目とあって、主要な観光地は既に訪問済み。そして、今回は弟家族と友人に会うためにニューヨークに来たこともあり、市内観光の計画は全く立てないまま到着した。唯一、決めていたのはミュージカルと野球観戦だったが、これらも夜開始のため、昼間の予定は皆無。もちろん、ニューヨークといえど広く、2回の旅行だけで行き尽した訳ではないが、どこをどう散歩したらよいものかと考えていた。
そんな時、弟が図書館からこんな本を借りてきてくれた。 『Secret New York, an unusual guide』 15年近くニューヨークに住む弟も、この本に書かれているスポットはほとんど知らないというほど、超マニアックな、まさにunusualなガイドである。 これが、実に面白い。 早速、昨日からこの本を片手にニューヨーク市内を散策しているのだが、誰も立ち止まらないところで自分だけ一人立ち止まっており、とっても得した気分になる。いろんな発見があるたびにワクワクし、今回の旅はこの本のおかげで楽しいものになりそうだ。 これから少しずつ、様々なマニアックスポットを紹介していこうと思う。 *********************** まずは、地下鉄14th Street-8th Avenueの構内にあるブロンズ像たち。 Tom Otternessというアメリカの彫刻家によって製作され、2001年に設置されたもので、『Life Underground(地下の生活)』という名前が付けられている。 当時、ニューヨーク市都市交通局(MTA: Metropolitan Transportation Authority)が、一部の地下鉄の駅の改装工事を行っており、その予算の1%を構内の芸術作品に使うため、約170の作品制作を様々なアーティストに依頼した。そして、Otternessの作品は、現在、地下鉄アートの中で最も有名な作品の一つとなっているらしい。 この『Life Underground』は、地下鉄14th Street-8th Avenueの構内の至る所に隠れている。ビジネスマンがいたり、警官がいたり、掃除をする女性がいたり、家族がいたり、動物がいたりと多様で、Otternessによると「the impossibility of understanding life in New York(ニューヨーク生活の理解不能な部分)」を描いているそうだ。 よく見ると、多くの像がマネーバッグMoneybagsの頭をしている。 ここで言うマネーバッグとは、Thomas Nastという風刺画家が、1871年に新聞に掲載した右の風刺画のことで、当時ニューヨーク市で金にものを言わせて汚職が横行する原因を作っていたBoss Tweedを皮肉ったイラスト。Otterness自身は、自分の作品が何かを諭しているわけではないとしながらも、本人は思うところがあったに違いない(右の写真はwikipediaから拝借)。 それでは、いくつか地下鉄構内に隠れる像たちの写真をどうぞ。 これは、まさにマネーバッグの像。残念ながら、心無い人にペンキをかけられたようで、汚れているが、手を後ろに回して凛と立っている。 地下鉄の外に出たら、あっ、ここにもいた。 にほんブログ村
by iihanashi-africa
| 2016-05-04 14:35
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