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イスラム教の巡礼ハッジへの参加方法
政変が起きてしまったために、10月中にタイミングよく書こうと思っていた記事を先延ばしにしていたのだが、やっとまとめてみようと思う。

10月4日はイスラム教犠牲祭のお祭りだった。国によって犠牲祭の日が1日~3日ずれるのはよくあること。以前、以下の記事を書いたのでご参照あれ。
タバスキ(犠牲祭)の日付の決め方

毎年、犠牲祭は友人や同僚の家を訪れて羊料理を頂くのだが、今年は4件をはしごした。私はもともとそんなに羊肉を好きではないので、4件目のことを考えて1件目から食べる量を抑えてなんとかしのいだ。本当は5件目があったのだが、体力と胃袋と時間と相談して遠慮することに決めたら、1ヶ月経った今でも「クミコは招待したのに来てくれなかった」と冗談交じりで言われる。ほんの少しの時間でも立ち寄って顔を見せることに意味があるのだ。

今年のタバスキの友人宅での写真。
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これは昨年のタバスキの記事。
今年は羊が高い


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さて、今日の話題は犠牲祭の時期にイスラム教徒が行う巡礼ハッジという。

イスラム教徒にとって、少なくとも人生に1回は行いたいメッカ巡礼で、これを行うと男性はHaji、女性はHajjaという尊称を得ることができる。

今年、私の同僚の奥さんがハッジに行ったそうで、その話を聞いたので紹介する。

ハッジを行う場合、まずサウジアラビア政府から巡礼を目的とする特別ビザを発給してもらう必要がある。かつてはハッジを行う財力のある人がそれほど多くなかったのだが、現在は希望者が多く、サウジアラビア政府は、各国のイスラム教徒人数から計算して、特別ビザ発給数を限定している。今年ブルキナファソに割り当てられた人数は5500人。ちなみに、マリは9000人、セネガルとニジェールはそれぞれ10000人、ナイジェリアは70000人だそう。

まず自分の枠を獲得するためには、メッカ巡礼モニタリング国家委員会(Comité National de Suivi du Pèlerinage à la Mecque)公認の旅行会社12社のどこかで申し込みをする(委員会のサイト:http://www.comitehadj.gov.bf/)。私の同僚も奥さんと奥さんの妹さんのために2枠を獲得するため申し込みをした。選ばれたという連絡が来ると準備が始まるが、巡礼者のほとんどは海外旅行も飛行機も初めての方が多い。そのため、全ては旅行会社が代行する。また、国によるがブルキナファソの場合は、ハッジの旅行費に補助金がついており、飛行機からホテルから食費以外全て込みで、一人1,810,000FCFAだったとのこと。食費についても、メッカには食事を無料で提供してくれる方々が沢山おり、ほとんど支払うことはないという。

この5500人の旅行のため、毎年サウジアラビア航空の特別機が飛ぶ。500人乗りの大型旅客機でも11往復しなければならない。今年は13便が飛んだらしい。ブルキナファソだけでもこれなので、世界各国に特別機を飛ばすとなると・・・サウジアラビア航空は何機旅客機を飛ばすのだろう。。。ブルキナファソは、ハッジの特別旅客機が発着するときは、空港周辺が通行止めになる。最初は誰か要人でも到着したのかと思っていたが、実は違った。旅行に慣れていない人々をまとめて出発させるのは、相当大変だと思う。

また、計り知れない人数が世界から集まるのだから、タイミングよく到着してタイミングよく帰国するなんてことはできない。今年のハッジは10月上旬だったが、私の同僚の奥さんは9月19日に出発し、10月20日に戻ってきた。丸1ヶ月の滞在。

これだけの人数がいると、毎年数名亡くなられるかたもいる。今年も3名亡くなられたという報道を見た。同僚は、奥さんが無事に戻ってきたほっとしたと言っていた。


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by iihanashi-africa | 2014-11-14 07:22 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(1)
Commented at 2014-11-14 21:01 x
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