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マラリアの症状
ついに正真正銘のマラリアにかかってしまった。

西アフリカの3ヵ国でエボラが流行する中、ブルキナファソではまだ症例が発生していないとはいえ、病院に行くことは極力避けなければならないのだが、注意しているとは思っていてもかかってしまうようだ。反省。。。服用するよう勧められているマラリア予防薬を、副作用が怖く、また健康時にも定期的に薬を内服するということへの抵抗感から避けていたので、まあ自業自得だ。


以前、2007年に一度だけマラリア陽性という診断を受けたことはあるのだが、あれは今でもマラリアではなかったのではないかと疑っている。今その時の記事を読み返してみても、風邪?あるいはデング熱?だったのではないかと思う。
ついにマラリアか?


今回は、疑いもなくマラリアだった。


10月18日(土)の明け方4時頃、上半身(特に腕の辺り)にピリピリとした痛みを感じて、更に熱っぽさも感じて起きてしまった。私は扁桃腺が腫れやすいので、風邪というと必ず喉から痛みを感じ始めるのだが、今回はいつもとは違う感じ。高熱が出ると関節に痛みが生じるが、今回は関節痛に加えて、なんというか皮膚の表面も痛い。熱を測ると37.5度。それほど高くないけどなんかおかしいと思い、マラリアの簡易検査キットで検査すると陰性。とりあえず解熱剤を飲んで様子を見ることにした。

お昼。
友人と一緒に食事を食べていた時にまた熱っぽくなってきたので、少し早めに切り上げて帰宅。熱が38度を超えていたので、もう一度マラリア簡易検査キットで検査すると、今度はくっきり陽性

これがその時の結果。
マラリアの症状_c0116370_236278.jpg


こちらは拡大版。
マラリアの症状_c0116370_23781.jpg

3本の線が見えるが、右の線1本だけだと陰性、真ん中の線も出るとマラリア陽性、そして左の線も出ると、4つのマラリアのうち治療が遅れると重症化しやすい熱帯性マラリアであることを示している。私の場合も、まぎれもなく熱帯性マラリア。

マラリアについて詳しく記述されている東京大学医科学研究所のサイト
http://www.idimsut.jp/didai/didai04-09.htm

これは即病院に行かねばと車を走らせて近くのクリニックへ。
検査が終わり結果を待つまで待合室で座っていた。私の他にヨーロッパ系の女性が二人おり、その内一人はとてもつらそう。でも何もできずに心配していたところに、検査を行った看護師さんが待合室に来て、「みなさん全員陽性です」と伝えた。みな失笑。全員マラリアだったのね。

ブルキナファソでは、毎年9月、10月、11月はマラリアがとても流行する。今年、10月のマラリア患者は例年より多いらしい。熱帯性マラリアの潜伏期間は7日~14日というが、いつどこで刺されたのか、全く思い当るところがない。

それはさておき、流行に乗ってしまった私も早速薬も処方してもらった。

処方されたのは、コアルテムCoartemという抗マラリア薬。現在、WHOが抗マラリア薬として最も推奨している薬。キニーネ以来の大発見と言われる中国で漢方薬から開発された優れたマラリア治療薬アルテスネイトをもとに、その即効性を高めた薬らしい。初回4錠、それから8時間後に4錠、その後二日目と三日目の朝と晩にそれぞれ4錠、計6回、合計24錠を服用する。初回と2回目の間をぴったり8時間あけることがかなり重要らしい。医師にも、初回の服用時間を記録しておき、8時間後に必ず飲むようにと念を押された。
マラリアの症状_c0116370_2463481.jpg


マラリアが発覚したこの日の夜、発熱があるたびに解熱剤を飲んでしのいだが、高い時は39.5度まで上がった。高熱になっては薬で抑え、再度ほてっては抑えを、4~6時間のペースで繰り返した気がする。汗も大量にかいて、枕に巻いていたタオルがかなり湿った。でも、コアルテムの服用が早かったことが功を奏してか、翌19日(日)の夜には熱は37度まで下がった。コアルテムの副作用の嘔吐があってちょっと辛かったけど。


でも、マラリアは熱が下がって原虫が死滅すれば終わり、ではない。

マラリア原虫は赤血球内で生育し、赤血球を破壊させる。この行為が発熱を起こすのだが、これにより、私の場合は、血小板と白血球の数も急激に減少してしまった。そして、熱が完全に下がった3日目に、軽い貧血になってしまった。そして、貧血の後からひどい頭痛が始まった。

それでも、治療開始5日後からは普通に仕事を再開でき、通常のケースよりも回復は早かったと思う。私の場合、不思議なことに熱があったときも食欲は常にあった。ただ、お腹はすくのだが、普段はほとんど食べない白いご飯しか食べたくない。だから、友人が作ってくれたおにぎりを沢山食べ、結局マラリアになっても体重は減らなかった。。。


今、丁度8日目。
白血球と血小板の数も通常の数値に近いところまで戻ってきたが、肝臓の数値もまだ少し高く、しばらくはアルコール禁止。


病気にはかからないのが一番。
でも、今回のケースで、マラリアという病気を更によく知り、その恐ろしさも学び、とても勉強になった。

病院まで付き添ってくれた同僚、ご飯を作ってきてくれた友人たち、本当にありがとう。


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by iihanashi-africa | 2014-10-27 02:52 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(6)
Commented by katcat2121 at 2014-10-27 19:28
こんばんは! K◎です!
分かりやすく 詳細なレポートを ありがとうござます!
ちゅーか… 大変じゃないですか! w(゚ロ゚;)w
何も出来ませんが 元気玉投げておきます!
早く よくなれ~! (*・・)σ ⌒★
あ、レスは 不要ですからネ!
Commented by iihanashi-africa at 2014-10-28 07:20
ありがとうございます。元気玉受け取りました。
今はもう普通に生活していますので、どうぞご心配なく。
Commented by minako at 2014-10-28 08:48 x
今読んでびっくりした!
本当にマラリアにかかってしまったのね(*_*)
無理せずゆっくり休んでお大事にしてね。
また元気に帰ってきて会える日を楽しみにしています。
Commented by iihanashi-africa at 2014-10-29 04:43
ありがとう!!!マラリアにかかると仕事復帰しても1週間は疲労感があると聞いていたけれど、私は頭痛以外は大丈夫だったよ。心配してくれてありがとう!
Commented at 2014-10-31 17:45 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by iihanashi-africa at 2014-11-01 06:48
ご無沙汰しています。お元気でしょうか。ありがとうございます。とりあえず、エボラについては大丈夫そうですが、丁度今日政変があったので今後秩序がなくなった時にエボラ対策がどうなるか心配ですね。
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