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ポリ袋使用禁止の波
最近、よく見かける記事。

「黒いポリ袋の使用禁止」

最近は「黒い」という言葉がとれ、ポリ袋を全般的に使用禁止しようとする国も出てきている。しかし、現在アフリカ諸国でポリ袋の使用禁止というと、大抵「黒い」袋を指す。とても薄っぺらく、すぐに破れてしまう代物だが、安価で製造・販売されており、どんなに田舎に行っても使用されている。

このポリ袋関連の記事で、先日読んだカメルーンでの事例。
http://www.howwemadeitinafrica.com/cameroon-plans-to-phase-out-plastic-bags/29581/
来年の3月までにプラスチック袋の製造、輸入、使用を禁止するとのこと。違反者は、禁錮2~10年に処せられ、罰金最高2万USドルが課せられる。

この英語の記事を読むと、どこかしら矛盾を感じる。

記事によると、こういうロジック。
「都市でも農村でも、ポリ袋が散乱しており景観を汚している。散乱するポリ袋が排水路を塞ぎ、洪水が発生することもある。土壌の中に埋まってしまったポリ袋が水の浸透を妨げ、農業に悪影響を与える。また、散乱したポリ袋を家畜が食べて喉を詰まらせることもある。つまり、ポリ袋は人間にも動物にも環境にも悪影響を与える。だから、使用を禁止する必要がある」と。

このロジック、やっぱりおかしい、というか飛躍している気がする。

上のような悪影響があるなら、まずはポリ袋のポイ捨てを禁止することから始めるべきだと思う。ゴミ箱に捨てることが徹底されたら、これらの問題は全て解決する。

だからといって、ポリ袋の更なる使用を容認するものではない。どちらにしろ、使用削減の方向には進んでいくべきだと思う。でもまずは、所定の場所に捨てよう!!!そしたら家畜が喉を詰まらせることはない。

ちなみにこれは、かつてチャドの首都ンジャメナで撮った写真。
ポリ袋使用禁止の波_c0116370_2225779.jpg



黒いポリ袋の使用を禁止するもう一つの理由として、人体への影響がよく挙げられる。アフリカ諸国では、露天でご飯を買うと、熱いご飯やソースを直接ポリ袋に入れることがある。熱で溶けて有害物質が発生することが懸念されており、だから全面的に使用を禁止しようとしている。英語の記事によると、ポリ袋の代わりにプランタンバナナ(食用バナナ)の葉の使用を推進する人もいるようだ。これ、ほんとに現実的かなあ。


ブルキナファソでも、ポリ袋の問題はよく議論されている。一昨日も「L’Observateur」新聞に記事が載っていた。最近は生分解性の日本で言うマイバッグのようなものを普及させようとしているようだ。
http://www.lefaso.net/spip.php?article18516


まあ、とにかく現実的で実行可能な範囲で議論していかないとね。

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by iihanashi-africa | 2013-09-06 22:26 | アフリカ全体 | Trackback | Comments(0)
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