昨日8月5日はブルキナファソの独立記念日だった。そして今日は振替休日。
1960年8月5日、アフリカ独立の年に、他の多くのアフリカ諸国同様、ブルキナファソもフランス植民地から独立した。アフリカは植民地からの独立の日をナショナルデーとする国が多い。日本は天皇誕生日、アメリカはインディペンデンスデー、フランスは革命記念日がナショナルデーである。 独立記念日では、大統領が出席して大々的に軍のパレードが行われる。しかし、ブルキナファソでは、8月5日にこのような式典は行われない。それどころか、この日が独立記念日ということを忘れている国民も多い。 実は、ブルキナファソには2つの独立記念日が存在する。 もう一つが12月11日。 この日が何の日か、調べるのに手間取った。ブルキナファソの歴史の中では、8月5日より影が薄いようだ。 1895年、現在のセネガル、マリ、ギニア、コートジボワールに相当する地域にフランス領西アフリカ成立した。その後、フランスの植民地拡大にともない領土は拡大し、オートボルタ(現在のブルキナファソ)やニジェールまで含むようになる。1919年、フランス領西アフリカから、現在のブルキナファソ国の前身となるオートボルタが成立した。しかし、1930~31年にかけての旱魃で綿花生産が激減したこともあり、オートボルタの経済が困窮し始め国民の不満も高まったことから、1932年、オートボルタは3分割(ニジェール、フランス領スーダン(現マリ)、コートジボアール)されてしまった。第二次大戦後の1947年、植民地は当初の分割線を尊重することが決定され、1958年12月11日に正式にオートボルタ共和国としてフランス共和国の自治共和国となった。そしてその約1年半後の1960年8月5日に植民地から独立している。 なぜブルキナファソは、仏領植民地からの独立日ではなく、フランス共和国内の独立をナショナルデーとしているのか。 私自身は理由が分からず、調べてみると、RFI(Radio France International)でも私の疑問と全く同じタイトルの記事が書かれているのを発見した。 Burkina Faso : Le 5 août ou le 11 décembre ? ブルキナファソ:8月5日それとも12月11日? この記事によると、8月は雨期の真っ最中で、式典を行うのに適さない時期であり、またパレードに参加する子供たちも休暇中であり、人口の85%を占める農家は農作業で忙しい時期でもある。そのため式典を行うには12月の方が都合がよい。 1990年代にどちらの日をナショナルデーとするか議論があったようだが、最終的に国会で12月11日をナショナルデーとすることを決めたようだ。 少々紛らわしい。 にほんブログ村
by iihanashi-africa
| 2012-08-07 07:44
| ブルキナファソ
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