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フォッサという動物
フォッサという動物をご存じだろうか。
Fossaと書き、マダガスカル語発音だと「フッサ」と読む。
「マダガスカル最大の肉食動物」という形容詞が付くことが多い。

最大と聞くとどれほど大きいのかと思うが、実は猫より少し大きいくらい。顔はネコとイヌを足して2で割ったような顔をしている。大きくなっても体重12キロ。つまりそれより大きい肉食動物(ライオン、クマ、ヒョウ、ハイエナ、等)はマダガスカルには生息していないのだ。フォッサの見た目は何の特徴もなく、これと言って大きいわけでもないため、フォッサという動物をよく知らない方は、見ても大して面白くないかもしれない。事実、私がキリンディ国立公園でフォッサを初めて見てとても興奮したら、一緒にいた私の母はこんなネコみたいな動物を見て何故こんなにも喜んでいるのか分からなかったらしい。

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しかし、フォッサは実に不思議な習性を持つ動物である。
まだまだ謎の多い動物ではあり、近年も特にドイツの研究者がキリンディ国立公園に毎年やってきて調査が行われている。

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フォッサの生態について、National GeographicとWikipediaの説明からまとめてみた。

『フォッサはマダガスカルに生息する最大の肉食動物で、食物連鎖の頂点に立つ。マダガスカルマングース科フォッサ属に属す絶滅危惧種。キツネザルをはじめ、そのツメで捕らえられるものなら野生のブタからネズミまで何でも食べることで知られている。マングースよりもネコに似ており、引っ込められるツメと、ネコのような鋭い歯を持っている。毛皮は赤褐色で、鼻先はイヌに似ている。また、木立の中での活動や狩りに役に立つ長いしっぽがある。しっぽを巧みに使って木々の間を素早く移動するため、フォッサの観察や調査を行うのは容易でない。

フォッサはあまりその姿を現さず、単独で行動し、木の上と地上の両方で暮らす。夜も昼も活動し、メスは年に1度、2〜4頭の子どもを産む。生後3年ほどで成体となる。』


実はフォッサは、求愛や交尾、またメスとオス両者の生理的性質に、他の動物には見られない独自の習性等を持っている。これは、キリンディ国立公園に行った時に、ガイドさんが説明してくれた。だが、記録しなかったので詳細を忘れてしまった。

Wikipediaのドイツ語のページにはとても詳しく書いてあるようだが、自動翻訳では正確には理解できない。

分かる範囲では、

・交尾の時期になると、メスは毎年同じ木に留まり、地上約20mのところで交尾準備をする。
・木の下には約8頭ものオスが集まりメスの気を引くために競い合う。
・1回の交尾は3時間続くこともあり、1頭のオスと14時間にもわたり何度も交尾をする。
・メスは約1週間同じ木に留まり、1頭だけでなく数頭の(あるいは出来るだけ多くの)オスと交尾をする。
・またメスは若いころ雄性化する時期があるらしい。ただこの大人になるとともに退化していく。


まだまだ、生物学的部分は不明な部分が多い動物であり、今後も興味深いことが徐々にわかってくるかもしれない。

楽しみた。


さて余談だが、マダガスカルにはこのフォッサをそのまま社名にした服飾製造販売会社がある。そして会社のロゴもフォッサをイメージしている。
それがこれ ↓
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どこか見たことあるロゴではないだろうか。
そう、プーマ

もちろんここまで似てたら意識していないわけはないでしょう。

結構かわいい服を作っている会社なのだ。

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by iihanashi-africa | 2012-04-18 02:00 | マダガスカル | Trackback | Comments(4)
Commented by 石田 at 2012-04-21 22:56 x
iihanashi-africaさま

初めまして、石田と申します!
私は2008年に帰国したのですが、協力隊でアンチラベにいました。
マダガスカルが懐かしいなと思って色々検索していて、こちらに辿り着きました。
ブログを読ませてもらって、ますます懐かしくなりました!
またゆっくり拝読したいと思います。
Commented by iihanashi-africa at 2012-04-23 01:39
石田さん、こんにちは。私は2009年1月からマダガスカルにいたので、丁度すれ違いでしたね。来月からブルキナファソへ行くのでマダガスカルの情報は少なくなってしまうかもしれませんが、今後とも是非お立ち寄りください!
ちなみに、既にブログを読んでご存知だと思いますが、アンチラベはプロジェクト対象地だったので1か月に1回は行っていました。住みやすいところですよね。
Commented by 石田 at 2012-04-23 08:56 x
iihanashi-africaさま

お返事ありがとうございます!
アンチラベは冬がもの凄く寒い以外は、とても住みやすかったです。
隊員の住む家なので、すきま風がピューピューで6月は凍えていました。でも野菜も果物も豊富で(ビールも!)おかげで帰国する頃には太ってしまいまいした!
私は2年の滞在中に、ほとんど旅行は出来ませんでしたので、iihanashi-africaさんが行かれた色んな場所の画像を見て、再びマダガスカルに行きたくなりました♪
またブルキナファソのお話も楽しみにしています!
とっても素敵なブログで、もっと早く見つければ良かったと残念でなりません!!
Commented by iihanashi-africa at 2012-04-24 00:26
そういえば、寒かったですね。確かに気温3度という日もありました。
まだ、ムルンダバやツィンギ、サハの記事をアップしていないので、徐々にアップしていきますね。
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