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マダガスカル情勢のその後
4月24日の投稿以来久しぶりのマダガスカル情勢情報です。

4月中旬以降今日まで、銃声も全く聞かないし、夜も遅くまで外出できるし、街は一見とても穏やかな感じがします。街中を巡回する警察や軍の数も減り、商店も一日中開店するようになり、最近は新たにオープンした中国レストランも見つけました。毎週末には各地で野外コンサートが行われ活気があります。観光客も少しずつですが戻ってきているようです。物価は上昇しつつあるものの、景気は少しずつ回復してきているような気がします。

しかし!

国の中枢は徐々に蝕まれています。目に見えにくい部分なのが厄介です。農業省の職員(多分他省も同じだと思いますが)は未だに半日ストライキを続けています。さすがに幹部クラスは5月中旬から1日中働いていますが、こういう状況では志気が下がるのも理解できます。今日の新聞には、公務員の福利厚生費がブロックされ医療費補助が受けられなくなったという記事が掲載されていました。ある地方の農業局は予算不足で光熱費が支払えず、電気が止められていました。車の燃料費が出せず現場出張にも行けません。

それだけではありません。やはり市民も少なからず不安を抱いています。6月26日はマダガスカルの独立記念日ですが、家に国旗を掲げるのが慣例です。ここ最近、大小沢山の国旗を担いで道端で売る人を見かけますが、今年は売れ行きがよくないそう。というのも、前政権支持者が国旗を掲げないよう呼びかけており、掲げたら何をされるか分からないと恐れている人が多いのです。

その前政権支持者はというと、4月中旬頃に暫定政権が民主主義広場での集会を禁止して以来、前大統領所有のスーパーマーケットMagroの倉庫跡(1月に略奪に遭い放火された)で集会を続けています。民主主義広場と異なり、Magroの倉庫跡は閉鎖的な空間なので集会を行ってもアピール度は遥かに低いですが、それでも今日まで日曜以外毎日集会が行われており、まだ力尽きそうにありません。ラヴァルマナナ前大統領の影響力は弱まってきているようなので、いつまで続くか、そしてどのように終わるか注目しましょう。

さて、

暫定政権はというと、リビアのカダフィ大佐やセネガルのワド大統領と会談し、何とかアフリカ連合や国際社会から承認を得ようと必死になっています。でも、国民の信頼を失ってしまってはおしまいです。アンディー暫定政権大統領がセネガルを訪問した際に、マダガスカル航空の商用機を私的に流用したとして、先日問題視されました。アンタナナリヴ発マルセイユ経由パリ行きの便を、勝手にセネガル経由にし、しかも乗客は搭乗するまで知らされていなかったとか。そういえば、ラチラカ政権時代に、2機しかなかったマダガスカル航空の長距離用飛行機の1機を大統領が頻繁に使い回し、マダガスカル航空を破綻寸前にまで追い込んだとどこかで読みました。なんかアンディー氏、過去の大統領のネガティブな部分ばかり真似しているような。。。

さあ、大統領選はいつになるのでしょう。ある方は今後1年間はないだろうと言っていました。そりゃ長すぎる。

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by iihanashi-africa | 2009-06-12 05:28 | マダガスカル | Trackback | Comments(2)
Commented at 2009-06-12 11:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-06-12 12:20 x
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