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FESPACOで受賞、おめでとう。
フェスパコ(FESPACO:Festival panafricain du cinéma et de la télévision de Ouagadougou)という最大級のアフリカ映画祭が、3月上旬に開催されました。SIAOと並び、ブルキナファソの2大国際イベントです。

FESPACOは、1969年にウスマン・センベーヌ映画監督ら映画関係者により設立されました。当初はアフリカ5カ国の23本の映画が上映されたのみでしたが、翌年1970年には9カ国40本の映画が選出・上映されました。1972年にFESPACOと改名され、最高賞をブルキナファソのモシ王国の創設者に由来し《Etalon de Yennega》と呼ぶようになったのもこのときからです。1979年からは2年に1回開催されるようになり、現在ではUNDPやUNESCO、UNICEF、欧州連合、ドイツ、フランス、デンマーク、フィンランド、ベルギー、スウェーデン、台湾、ブルキナファソ等から支援を得て開催されています。

普段はフェスパコの結果をわざわざインターネットで調べることはないのですが、今回は別。終了と同時にインターネットで記事を探しました。そして発見!

http://www.lefaso.net/spip.php?article30928&rubrique221

やった!おめでとう!!!

FESPACOで受賞、おめでとう。_c0116370_5134717.jpg実は、今年のFESPACOに友人の作品が選出されていたのです。Serge Armel Sawadogoさん、日本で知り合ったブルキナファソ人の若い映画監督。フランスの映画専門学校を修了しています。彼の「TIMPOKO」(写真右)という短編映画が特別賞をもらいました。


何かきっと賞をもらうだろうとは確信していました。なぜなら、すでにこの映画でブザンソン・アフリカリュミエール祭の短編大賞やVaulx-en-Velin短編映画祭でも審査員賞を受賞しているから。でもFESPACOでの受賞は特別な感じがします。

ついさっき、フランスに戻ったSergeと久しぶりにスカイプで会話をし、私のブログで是非とも紹介したいから、これまでに参加した映画祭を全部教えてと言ったら、なんとTIMPOKOだけでも11の映画祭に選出されていました。これは、書ききれないなあ。パリ、マルセイユを始め、カナダのモントレオール、イタリアのミラノの国際映画祭でも上映されていました。2007年の「A la recherche de son eau」という映画でも10の映画祭に選出され、3つの賞を受賞しています。彼はまだ20代。これからが楽しみです。

FESPACOで受賞、おめでとう。_c0116370_5163149.jpg日本でSergeに初めて出会ったとき、私はまだ彼の映画を見ていませんでしたが、話しをしているだけで可能性を感じました。何よりも周囲の人に感謝する心を常に持っています。

彼がこう言ったことがあります。
「なぜ、日本の人々が僕を信じてここまでよくしてくれるのか分からない。」
私はこう答えました。
「それは、皆がSergeの作品を評価して才能を見出したから。それにSergeの人柄が皆を惹きつけるんだよ。」
そしたら、彼は言いました。
「僕よりも才能がある若い監督は沢山いる。僕が経験しているこれらの出会いは、全て神が与えてくれたもの。僕が勝ち取ったものではなくて、周囲から与えられたものなんだ。」


私なら、自分が努力した結果だと思ってしまいます。自分だけでは何もできないはずなのに。

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TIMPOKOは、フランスのアンジェAngersで5月5日から開催されるアフリカ映画祭でも上映されます。

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by iihanashi-africa | 2009-03-14 05:21 | ブルキナファソ | Trackback | Comments(1)
Commented by Buckeymam at 2009-03-18 05:33 x
人間って年を重ねるにつれて相手に素直に感謝する気持ちがなかなか持てなくなるんだけど、彼はきっと「周囲の方のお陰で自分はチャンスを与えて貰っている」という謙譲の気持ちを常に忘れない方なんだろうね。そういう方って自分では気がつかないけど自然に自分で他の人を惹き付けているものだよ。だってそういう人って傍にいて気持ちが良いもの。「人が人をよぶ」って彼みたいな人の事を指すんだろうね。
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