もう一つ話題の映画を見てきました。
『ウォー・ダンス 響け僕らの鼓動』 ウガンダ北部にあるパトンゴ避難民キャンプ内にある学校で、反政府武装組織の脅威にさらされ、親を失い、希望を失いかけた子どもたちが、首都カンパラで行われる【全国音楽大会】へ出場するために、歌、踊り、楽器を練習し始める。この大会に紛争地域にある学校が出場するのは初めて。自分たちの部族に生まれたことへの誇りを持ち、部族の踊りを南部で披露する。そして、大絶賛を受ける。これが本当にあったことなのかと思うと鳥肌が立ちます。 この映画も、様々な賞を獲得しています。2007年の第80回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門でもノミネートされています。ただ、個人的には、子どもたちの過去を紹介する場面で、もう少し興味を引く映像になっていたらよかったなあと思います。私は、この映画を妹と見に行ったのですが、アフリカのことを全く知らない妹は「カンパラ」とか、「南部と北部」という表現がいきなり出てきて何のことだかよく分からなかったみたい。 とはいえ、私自身、ウガンダの歴史については詳しくはありません。紛争の根源にあるものが何なのかはつい最近まで全く知りませんでした。 それを知る機会となったのは、10月に見た『Invisible children(邦題:見えない子どもたち)』という映画。 アメリカ人の3人の若者が軽いのりでウガンダを訪れるが、そこで出会った子ども兵の現実に衝撃を受ける。紛争のため、子どもが当たり前のように誘拐され、教育・洗脳され、戦場に駆り出される。子どもたちは誘拐されないように、夜は自分の家では寝ずに、地下の見つからない場所に寝る現実。平穏な生活を奪われた膨大な数の子どもたち。家族や兄弟を失い、住む家を失った子どもたちは今後どうやって生きていかなければならないのか。 この映画は、ウォー・ダンスと違い、最後まで非常に厳しい現実を突きつけられ、少し悲しくなってしまうドキュメンタリーです。でも、かなり良くできたドキュメンタリーだと思います。残念ながら映画館での上映は行われていませんが、この映画の上映権を持つアフリカ再建委員会というNGOが時々上映会をしています。 ちなみにウォー・ダンスは今、恵比寿の東京都写真美術館で上映されています。
by iihanashi-africa
| 2008-11-12 00:12
| 日本
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