セネガルの世界遺産の一つにサルーム・デルタSaloum Deltaがある。
セネガルのサルーム川、ジョンボ川、バンジャラ川およびそれらの支流によって形成された面積50万ha(5000km2)の三角州である。西アフリカ屈指の野鳥の繁殖地になっており、敷地の一部がサルーム・デルタ国立公園やラムサール条約登録地を含む生物圏保護区となっている。それと同時に、数千年にわたって漁撈採集を営んできた人々が作り上げた巨大な貝塚群が独特の文化的景観を形成している地域でもあり、2011年にはそれが評価されてユネスコの世界遺産リストに文化遺産として登録されている。(wikiより) 少し前の話だが、Fimelaフィムラという小さな町に旅行した。Souimanga lodgeというとっても素敵なロッジがあり、ここでゆっくり2泊したのだが、観光シーズンではなかったこともあり観光客も少なく、マングローブの林を見ながら部屋でとれる素敵な朝食とおいしい夕食を楽しみながら、普段の疲れが癒される時間を過ごした。 http://www.souimanga-lodge.com/ フィムラから南に走るとNdanganeダンガンという街がある。小さな船着き場がありマングローブツアーを行う舟が並んでいる。 https://cybergeo.revues.org/25671 上の植生図のように、サルーム・デルタは濃淡はあるものの全体にマングローブ林が広がっている。一時は薪として伐採されることが増えて面積が減少したが、現在は保護区となった上に、人工的な植林も行われており、その減少を抑えている。 マングローブの林の中に唯一たたずむバオバブの木。 バオバブの木の下をよく見てみると、地面が牡蠣の貝殻でできていることが分かる。この辺りの村は昔から干し貝作りで生計を立てていた人が多かった。マングローブの根にはマングローブガキが大量にへばりついている。また、干潮時の干潟でとれる小さなフネガイの仲間やイェットと呼ばれる大きな巻貝なども採集でき、それらを乾燥させて販売して収入を得ていた。そのため、この辺りは自然にできた貝の山や島があり、こうして貝の上に新たな植生が生まれることもある。 マングローブの根にへばりつく牡蠣。 ちなみにセネガル料理は西アフリカでもブランド化するくらい味わい深いおいしい料理として知られているが、多くの料理にこの干し貝が使われている。特にオクラソースのスープカンジャと呼ばれる料理には、多種の干し貝が入っており、こうしてスープカンジャ用の干し貝セットが販売されているほど。左上が牡蠣、右上が小さく切った大巻貝。 サルーム・デルタは渡り鳥や海鳥も多い。雨期は野鳥の数が少なくなるが、それでもサギやワシ、ペリカン、フラミンゴ等を見ることができた。 フラミンゴの動画 今度はマングローブの林が更に生い茂るところへ行ってみたい。 にほんブログ村
by iihanashi-africa
| 2017-08-14 06:42
| セネガル
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